反戦実行委が「沖縄・韓国民衆と連帯し安倍政権を終わらせよう!3・9討論会」
  安倍政権をどう攻めるか

 3月9日、「戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委員会」(略称・反戦実)の主催で、「沖縄・韓国民衆と連帯し安倍政権を終らせよう!3・9討論集会」が東京・文京シビックホール会議室で開かれ、会議室いっぱいの約70名が参加した。
 この集会は、タイトルにあるように、安倍政権を終らせるには、「沖縄・韓国民衆と連帯し」た闘いが重要であるという点を押し出し、今春および当面の課題をもっとも鮮明にした取り組みであった。
 司会の山口優さん(反戦実)が開会を宣言し、それとともに、この集会に大阪から駆け付けた釜ヶ崎日雇労働組合の三浦俊一さんを紹介した。三浦さんは、釜ヶ崎での闘いばかりか、辺野古現地にもしばしば訪れ奮闘している方だが、「土砂投入の強行以降、大阪でも辺野古への関心が高まっている。埋立て反対署名には多くの賛同を得ている。今日は、これらの運動のやり方を学ぶために参加した」と報告した。
 主催者あいさつが、反戦実からの問題提起として、松平直彦さんから行なわれた。彼は、この集会の意味として、「沖縄・韓国民衆の闘いに応えて、安倍政権を終らせる我々の闘いが問われている。しかし、民衆運動は安倍政権を攻めあぐねている状況。打開の道について討論していただきたい」と提案した。
 続いて、3名の方から問題提起。林哲さん(リム・チョル、津田塾大名誉教授)が、激動する朝鮮半島情勢について。大仲尊さん(沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック共同代表)が、2・24沖縄県民投票の結果を踏まえた辺野古新基地建設問題について。菱山南帆子さん(許すな!憲法改悪市民連絡会事務局次長)が、安倍9条改憲反対運動について、各々レジュメに沿って報告した。
 リム・チョルさんは、2回目の2月米朝首脳会談が不調に終っても、核戦争の危機に後戻りはしないと、歴史学者ブルース・カミングスの言葉を引用して表明した。何故ならばトランプ米大統領は、ワシントンの既得権勢力に束縛されていないからと。
 大仲さんは、県民投票をはじめ、何度も繰り返されているのが沖縄の民意であり、今回の県民投票での明確な「反対」の結果、「ボールは沖縄から投げ返された」と語った。
 菱山さんは、市民運動の地道な闘いの必要性、とくに「今の若い人たちの特徴と、私たちはどう接すればいいのか」などについて、熱のこもった発言で訴え、参加者の多くを占める中高年層に大きな関心を引きつけた。
 それぞれ20分ほどの短い時間での発言であったが、日本での闘い、「本土」での闘いの重要性、また、改憲発議など決戦時における国会前での巨万の大衆闘争の重要性、これらが語られ集会に熱が加えられた。この後、質疑討論が行なわれた。
 まとめを司会・山口さんが発言し、辺野古への新たな土砂投入に反対する連続闘争の日程と結集を確認して、討論集会は締めくくられた。(東京Ku通信員)


戦争・治安・改憲NO!総行動実行委が、「3・25霞ヶ関デモ」
  極右利用のデモ制限策か

 3月25日の夕刻、中央官庁が集まる東京霞ヶ関で「3・25霞ヶ関デモ」が行われ、約100名が参加した。主催は、8団体呼びかけの「戦争・治安・改憲NO!総行動実行委」。
 デモ起点の日比谷公園霞門で開かれた集会では、司会の大西さん(立川自衛隊監視テント村)が、天皇代替わり・トランプ5月来日・大阪G20・東京五輪と続く中での、改憲と治安強化、大軍拡の動きに反対していこうと、「霞ヶ関デモ」の基調を述べた。
 主催者挨拶で松平さん(戦争法廃止・安倍たおせ!反戦実行委)が、「本日午後の、辺野古第2工区への土砂投入を、満腔の怒りで糾弾しよう! 何の意味もない、ただ反対運動を黙らせるためのみの強行であり、絶対に許さない!」「朝鮮半島南北で戦争を起こさせない動きが強まる中、米国の態度が混迷し、自衛隊が朝鮮半島に刃を向ける危険な動きとなっている。日本の運動が問われている!」と提起した。
 沖縄反戦地主会関東ブロックの大仲さんは、「今日の土砂投入は、昨年12・14と違って、隠れるように投入した。県民投票の民意に押され、反発を恐れている」と指摘した。
 日韓民衆連帯全国ネットの尾澤さんは、2月米朝首脳会談について、段階的並行的な行動を米政権側が口先のものにしたことを批判した。
 集会途中、右翼街宣車が違法な暴騒音を立てて、意図的な妨害を開始。破防法・組対法反対共同行動の石橋さんは発言の中で、「この総行動で、右翼の介入は初めて。デモ申請のとき、警察から『霞ヶ関で反天皇を言うと、右翼が突入するかも』と言われた」と報告した。
 デモ出発時には、突っかかろうとする右翼が警察に制止される茶番劇が演じられた。この右翼街宣車、シートを貼って団体名を隠し、車体後部に「我ら行動右翼・極左撲滅班」などと掲示している。
 民主主義的諸要求を掲げる平和的デモであるのに、それに対する極右の違法な妨害を、左右両極の衝突などと描き出し、その防止と称して、集会・デモを制限せんとする動きである。この動きは、天皇代替わりで高まる。断固たる大衆的反撃が必要だ。(東京W通信員)


新基地建設は必ずとん挫する
 政府は沖縄の民意に従え!
 安倍9条改憲NO!3月「19の日」国会前行動


 新たな土砂投入が目論まれる3・25を前に、3月19日、「辺野古新基地建設は断念を!政府は沖縄の民意に従え!安倍9条改憲NO!憲法審査会を始動させるな!3・19国会議員会館前行動」が開催され、3千名の労働者市民が結集した。主催は、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委と安倍9条改憲NO!全国市民アクション。
 この19日、玉城デニー沖縄県知事が首相官邸を訪問、新たな海域への土砂投入中止、普天間基地の閉鎖・返還、新基地建設断念を申し入れた。デニー知事は、土砂投入を強行すれば「ますます県民の反発は膨らむ」と警告し、中止を迫った。しかし首相は、工事強行に固執した。
 これを受けて、怒りの「19の日」行動となった。福山真劫さん(戦争をさせない千人委)の主催者挨拶の後、立憲民主党の有田芳生参院議員が発言した。
 有田議員は、「ジュゴンが死んだ。沖縄防衛局の調査で3頭の生息が確認されていたが、土砂投入で餌がなくなり、海流が変り、内一頭は、2月12日にどこに行ったか分からなくなっていた。そして3月18日、今帰仁村の漁港沖で死骸で発見された。保護すべき姫珊瑚も、放置したまま土砂で埋めた。」「辺野古に基地を造らせない政府をつくる!」と、政府の環境破壊を糾弾しつつ、決意を表明した。他に国会野党では、国民民主・津村啓介、共産・藤野保史の両衆院議員、社民・福島瑞穂、自由・森裕子、沖縄の風・伊波洋一ら参院議員が発言した。
 情報公開請求で超軟弱地盤の存在を暴露してきた北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)は、「政府は、沖縄県民に少しでも譲歩すれば、辺野古は頓挫すると考え、頑なになっている。焦っているのは軟弱地盤の存在だ。もはや少々の地盤改良では、基地はできない。工事は必ず頓挫する。長期的には、我々が必ず勝利する。屈することなくデニー知事を支える」と勝利の確信を表明した。
 西谷修さん(安全保障関連法に反対する学者の会、立教大)は、「安倍は、辺野古ではゴリ押ししないと政権が潰れると思っている。南西諸島では自衛隊の軍事基地建設が進んでいる。国際情勢が危機的になったとウソをついて、辺野古を要に軍事基地建設を急いでいる」と指摘し、米軍の統制下で本格的な軍事行動を狙う安倍政権の目論見を暴露した。
 リレートークでは、沖縄から要請行動上京中の高里鈴代・オール沖縄会議共同代表などが発言した。
 最後に行動提起では、安倍9条改憲反対3千万署名の推進とともに、
3・25、「土砂投入は中止を!辺野古新基地建設は断念せよ!3・25集会」日本教育会館
4・19、「19の日」行動、6時半・議員会館前
5・3、憲法集会、有明防災公園・午後1時より本集会
6・7~8、朝鮮半島と日本に非核・平和の確立を!市民連帯行動。(4・24プレ集会・文京区民センター6時半、6・7日比谷野音で集会・デモ、6・8国際シンポ・星陵会館)
以上の予定を確認した。
 辺野古新基地建設阻止・9条改憲阻止! 決定的瞬間には10万の隊列で国会・首相官邸を包囲し、安倍を退陣に追い込もう。(東京O通信員)


3・24とめよう!戦争への道「2019関西のつどい」
 アベ打倒し東アジアの平和へ

 3月24日、大阪市のエルシアターで、「とめよう!戦争への道 めざそう!アジアの平和2019関西のつどい」が、「安倍改憲NO!辺野古埋立てをやめろ!朝鮮半島に平和を!」のスローガンのもと開かれ、約700名が参加した。主催は、大阪平和人権センター、しないさせない戦争協力関西ネット、戦争をさせない千人委員会・大阪の3団体。
 集会は最初に、平人センター代表が開会挨拶を述べ、「アベ打倒・維新打倒」を訴えた(維新の策略による大阪府知事・市長クロス選挙が、4月7日投開票)。
 徐勝さん(ソ・スン、東アジア平和研究所)が、「朝鮮半島南北和解・協力と東アジアの平和」との演題で講演。「わが民族の運命は我々自ら決定するという民族自主の原則」(2018・4・27板門店宣言)が強調された。
 また、元山仁士郎さん(「辺野古」県民投票の会代表)が、「辺野古県民投票の結果とこれからの闘い」との演題で講演。元山さんは、5市長に県民投票参加を求めた自身のハンストなどに触れつつ、自分としては「世代間の対話」「島々の対話」を重視したと語った。
 立憲民主党、社民党の挨拶、また辺野古大阪行動、全日建関西生コンからのアピールで集会を終え、西梅田公園までデモ行進を行なった。(関西N通信員)