2・24沖縄県民投票、辺野古埋立「反対」72%・43万4273票で大勝利
  結果無視の安倍政権を倒せ

 辺野古埋立ての賛否を問う2・24沖縄県民投票は、「反対」得票率72%の圧倒的民意を明らかにした。玉城デニー知事は、「最多選択が有権者4分の1を超えた場合、その民意を尊重し、日米両政府に通知する」とする県民投票条例に基づき、3月1日、安倍政権と米国大使館に結果を通知し、民意の尊重と辺野古断念を改めて求めた。またデニー知事は、沖縄を加えた日沖米3者協議を設けることを新提案した。
 県民投票結果を無視する安倍政権への怒りが、全国で高まりつつある。これは日本の民主主義の危機である、と。現在進行の土砂投入を中止しないだけでなく、3・25に隣りのより広い工区に新たな土砂投入を強行するならば、安倍ヤメロ!は沸点に達する。
 辺野古新基地を断念し、在沖米海兵隊は直ちに撤退せよ! その国際環境となるのが、米朝関係の正常化である。2月27~28日に2回目の米朝首脳会談が、ベトナムのハノイで行なわれた。初の6月米朝首脳会談で合意された基本3原則の具体化、これは合意されなかったが、米朝協議は今後も続いていく。
 ひとり安倍政権が、平和創造の流れに敵対することは許されない。安倍打倒の山場が近づきつつある。(編集部)


県民投票翌日、2・25首相官邸前行動
  新たな土砂投入は論外

 沖縄県民投票翌日の2月25日、東京では国会傍の首相官邸前で、「県民投票を受けて・辺野古の工事を中止しろ2・25官邸前行動」が午後6時半から行なわれ、約300人が参加した。「結果ははっきりしたぞ!」などのコールを上げて、埋立工事即時中止・基地建設計画撤回を強く求めた。主催は、首都圏の市民団体による「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」。
 この日、昼間には沖縄から北上田毅さんらが参加して、環境団体などによる対政府交渉と院内集会も持たれている。
 夜の官邸前では、県民投票の大勝利に喜び、また「本土」での闘いの責任感を新たにした面持ちで、人々が続々と集まってくる。集会は、辺野古実行委の尾澤さんの主催者挨拶で始まった。「県民投票は、昨秋知事選を上回る勝利と言える。しかし安倍政権は、この圧倒的な沖縄の民意を無視し、3月25日から新たな土砂投入を開始せんとしている。絶対に許さない。まさに『本土』の我々の闘いが問われている。今こそ日本の民意を示すとき。3・16官邸前行動に結集を!」と訴えた。
 その「3・16首相官邸前アクション」の主催者となる「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委からは、野平晋作さんが訴えた。「本土の運動の力が、いよいよ問われる時が来た。3・16には、これまで集まったことがない位、官邸前に集まろう!」と。
 北上田毅さん(平和市民連絡会)がマイクを握り、次のように訴えた。「県民投票は、安倍政権などによる投票率を50%以下にせんとする策動を崩し、画期的勝利を収めた。」「今日の防衛省交渉では、大浦湾のほうはどうするのかと追及した。海底まで30m、そこから軟弱地盤60m。水深70m以上の地盤改良ができる工事船は、日本に2隻しかない。これも水深90mとなるとできない。辺野古側の浅瀬で埋立てをいくら進めても、大浦湾のほうではまったく不可能。」「大浦湾の工区115haの内65haで地盤改良が必要としており、7・7万本の杭を打つとしている。大浦湾の環境は完全に破壊され、また、沖縄県試算の2兆円余・工期13年、これをはるかに上回ってしまう。いくら費用をかけてもよい、何年かけてもよい、などという公共工事はありえない。辺野古の工事は、頓挫する最終段階に来ている。そう私は確信している」と。
 伊波洋一参院議員も発言、「海兵隊グアム移転では、日本側負担3千億円の内、昨年11月末で2千億が支出され、現地で建設中だ。新たな基地は必要ない。これを再度強調したい」と指摘した。
 他に、証人尋問に入った警視庁機動隊沖縄派遣違法住民訴訟(2月・沖縄県警警備部長が被告側証人、3月・高江住民らが原告側証人)、辺野古問題を考える小平市民の会(本日2月25日の小平市本会議で、工事中止を求める意見書を可決)、辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会などが発言した。
 「埋めるな!連」で発言した一坪関東ブロックの仲間は、新たな土砂投入を許さない行動としての3・21~24キャンペーン、3・25官邸前座り込みへの参加を訴えた。
 集会開催中、官邸へ向かう首相公用車が! 一同、「アベやめろ!」の大合唱となる一幕もあった。
 3月1日には、玉城デニー知事が上京し、県民投票結果を首相官邸で安倍に通知し、工事中止を求めた。この日の夜の官邸前では、市民有志の呼びかけで、県民投票結果を無視する安倍政権への大抗議行動が行なわれた。沖縄から「県民投票の会」の元木仁士郎さんも参加し、盛り上がりをみせた。
 県民投票大勝利の勢いを日本全国に広げ、埋立中止・辺野古断念を勝ち取ろう。(東京W通信員)