7・25
 8月土砂投入ストップ!首都圏集会
  「本土」は土砂搬出させない

 翁長知事の「撤回」表明が遅れ、気がもまれる中の7月25日、東京では「土砂で辺野古に運ぶな!本土からの特定外来生物 8月土砂投入ストップ!首都圏集会」が開催され、都内・全水道会館に会場満員の約250人が参加した。
 主催は、辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会および辺野古土砂搬出反対!首都圏グループで、共催が、辺野古の海を土砂で埋めるな!首都圏連絡会。「止めよう!辺野古埋立て」国会包囲実行委が協賛した。
 集会では、首都圏グループの若槻武行さんが主催者挨拶を行ない、まず北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会、土砂全協顧問)が沖縄報告を行なった。
 北上田さんは、7月19日に②-1工区の護岸が仕切られ、8月17日以降の土砂投入が迫っていること、これに対し沖縄県は7月17日、「最後通告」として即時工事停止を求める行政指導文書を発したこと、この指導内容にそって、翁長知事がまもなく「撤回」を表明すること等、緊迫する情勢を報告した。
 続いて土砂全協の各地、奄美、門司などから報告がなされた。奄美からは、那覇空港拡張のための土砂搬入がすでに行なわれており、先例となっている。土砂搬出で汚された奄美の海の、衝撃的な映写もあった。
 土砂全協共同代表の阿部悦子さん(環瀬戸内海会議)は、土砂全協結成(2015年)以降の経過、各地の対県交渉を報告しつつ、沖縄県土砂条例の改正(許可制・罰則規定の新設)の重要性について詳しく報告した。
 全港湾労組、辺野古国会包囲実などの連帯発言の後、湯浅一郎さん(土砂全協顧問)がまとめ発言。湯浅さんは、「生物多様性」と「非軍事」という観点が、現状を変える戦略的意義を有していること、そして辺野古埋立ては、3重の意味で生物多様性国家戦略に反すること(辺野古・大浦湾の破壊、搬出地の破壊、特定外来生物による危機)を指摘した。
 集会は、最後に決議を採択して終了。辺野古新基地建設の埋立に投入される土砂の8割は、「本土」西日本から持ち出される、これを我々が阻止すれば新基地建設は不可能であること、辺野古の闘いは我々の闘いであることを改めて確認できた集会であった。
 その土砂搬出阻止の闘い方としては、特定外来生物侵入防止をポイントとした方針を取り、搬出予定各県と沖縄県を連携させること、政府に「生物多様性国家戦略」を守るよう迫ること等が提起されている。いよいよ決戦局面、「環境」と「反戦」の両面から、運動を盛り上げよう。(東京A通信員)


安倍政権の即刻退陣を要求する7・19国会前大行動
  カジノ法で豪雨被災者見殺し

 通常国会の閉会がまぢかに迫る7月19日、34回目の「19の日」行動である「安倍政権の即刻退陣を要求する7・19国会前行動」が、国会正門前で行なわれた。主催は、安倍9条改憲NO!全国市民アクションと、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委で、主催者発表8500名の労働者・市民が結集した。
 安倍政権が、8時間労働制を否定する「働き方改革」関連法案を6月28日に強行成立させ、さらに、統合型リゾート法案(カジノ実施法案)などを強行採決せんとする緊迫した国会情勢のもとで、7月の「19の日」行動は闘われた。
 7月12日の西日本豪雨で、二百名を超える犠牲者を出し、緊急の被災者対策が求められている。それでも安倍政権は対策を放り出し、カジノ法成立に奔走している。国会前行動は、人命・人権を軽視する安倍政権への怒りの闘いともなった。
 闘いは、「安倍政権を必ず倒す!」のシュプレヒコールで開始された。最初に政党挨拶では、国民民主党・柚木道義、無所属の会・大串博志の両衆院議員、社民党・福島瑞穂、日本共産党・山下芳生の両参院議員が挨拶。
 そして、沖縄の風・糸数慶子参院議員が、「今、辺野古現地は、大変な危機的状況だ。当局は、キャンプシュワブゲート前の歩道に新たに柵を設け(7月14日深夜)、座り込みを妨害している。県民は、8月17日に迫る埋立土砂投入に対し全力で闘っている。共闘を広げ、安倍から沖縄の海を救う必要がある!」と訴えた。
 次いで、立憲民主党・福山哲郎参院議員が発言。「安倍政権は、32日間の会期延長で、働き方改革法を制定し、カジノ法の強行成立を謀っている。大災害では、国会が一つになって被災者への対策をすべきだ。しかし、石井国土交通相をカジノ法成立のために張り付け、対策をとらなかった。」と首相安倍を厳しく批判した。
 主催者アピールは、戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センターの加藤健次さん。「国会では、9条改憲の発議をさせなかった。3千万人署名も1千8百万を超えている。運動に疲れることなく確信をもって闘おう。今夏、我々の闘争を全国に持ち帰り、そして、各地の成果をまたここで発揚しよう」と訴えた。
 連帯アピールは最初に、労働弁護団・棗一郎幹事長。「働き方改革法案が強行採決され、このままでは、解雇自由の「解雇の金銭解決法」案が来年出てくる。8時間労働制を破壊し、次は解雇自由法に手をつける。何としても止めねばならない。国会前に十万、二十万、百万集まってデモをすれば、安倍政権は倒せる。国民の愛で、真の民衆革命を行なう」と宣言した。
 さらに、山城博治・沖縄平和運動センター議長が登壇。「翁長さんが、7月23日に埋立承認の撤回をすると報道されている。翁長さんは、気力を振り絞って権力に立ち向かい、闘いを挑もうとしている。思いを無にしないためにも、我々は全力で闘い抜く。8月6日からゲート前連続集中行動を闘い、8月11日沖縄県民大会、そして8月16日から18日まで第二波の集中行動を闘う。8月、いよいよ決戦だ。皆の力で勝たせてほしい」と発言、8月沖縄決戦への決起を訴えた。
 最後に、総がかり行動実行委の高田健さんが、行動提起。「アジアの人々と連帯し、アジアの平和を実現するために安倍政権を倒す。改憲阻止で闘う人々の中に疲れも見える。しかし、やめるわけにはいかない。安倍も苦しい。恥知らずな安倍政権の打倒へ、あと一歩二歩追い詰めよう!」と訴えつつ、
・ 8・19「19の日」行動 衆参議員会館前・午後4時から。
・ 9・19戦争法強行成立より3年・日比谷野音集会と銀座デモ。
・ 9条改憲反対3千万人署名の完遂、と提起した。
 さて憲法闘争情勢では、今国会で、自公提出の改憲国民投票法改定案が継続審議となった。これが秋の臨時国会で強行成立させられ、9月自民党総裁選で安倍が三選を手にすれば、来年通常国会で改憲発議という危険も出てくる。来春の統一地方選、天皇代替わり、7月参院選という日程を考えれば、この発議は無茶であるが、公明党との一致が必要な憲法審査会を通さず、自民党国会議員の数だけで発議を強行する策もある。ファシスト安倍ならやりかねないと見ておくべきだ。
 沖縄・辺野古新基地阻止の情勢は、正念場を迎えている。8月土砂投入阻止に総決起し、安倍退陣への引導を渡してやろうではないか。(東京O通信員)


新宿区が、デモ出発地の公園使用を大幅に制限
  デモ規制強化を撤回せよ

 新宿区が、デモ出発地に使える区立公園をこれまでの4ヵ所から1ヵ所のみに制限する、という不当なデモ規制強化を強行し、この8月1日から実施した。これに抗議し、撤回を求める区民・都民、労働・市民団体の動きが、このかん続いている。
 実施前日の7月31日には、諸団体・個人による「集会・デモぐらい自由にやらせろ!実行委員会」の呼びかけで、午後4時から新宿区役所への抗議・要請行動が行なわれた。
 区役所庁舎7階の「みどり公園課」で、20余名の市民と、課長以下2名との交渉となった。会議室は用意されず、カウンター越しで約一時間の交渉となった。市民たちは、区民にも区議会にも何の説明もなく、公園利用規則を一方的に変えたのは許せない、まさに言論・表現の自由の弾圧だ、なぜ柏木公園や西戸山公園はダメなのか説明せよ、等々冷静に詰問を続けた。
 公園課から「4ヵ所を1ヵ所にしたのは区だが、警察と相談した」という重要発言が出てきたが、警察といつ・どこで・どのような相談をしたのか、については言葉を濁した。市民たちは、次回は部屋を用意し、説明責任があるみどり土木部長の出席を検討すること、これを約束させて、ひとまず交渉を終えた。
 その日、午後7時からは「新宿区立公園使わせて!7・31新宿アピールデモ」が、まさに柏木公園を出発地に行なわれ、約200名が参加した。主催は、同アピールデモ実行委員会。デモ前段の集会には、東京地評、国民救援会から、安倍たおせ!反戦実行委まで多様なノボリがはためき、政治系列を超えて多くの団体・個人が共同した行動となった。
デモは、サウンドカーを先頭に、「区長は表現の自由を奪うな!」「デモ規制は憲法違反!」等々をコールして新宿駅前を席巻し、新宿区役所横の遊歩道公園まで行進した。
 発端は、6月新宿区議会で自民・公明議員とつるんで、吉住健一区長が「公園使用基準の見直しを検討する」と答弁したことであった。区長は、ヘイトスピーチ対策を口実としているが、昨年度の新宿区内のデモ77件の内、ヘイトデモは13件。とくに柏木公園は新宿駅に近く、労働・民主団体の利用が多い。2015年来、反戦実なども度々使ってきた。
 新宿・吉住保守区政は、ヘイトを口実としても、川崎市のようにヘイト規制には取り組まないまま、労働者民衆のデモ鎮圧のほうに今回踏み込んだ。これを許せば、東京オリンピックでのヘイト規制を口実に、全東京にデモ規制強化が及んでいく危険がある。
 その危険を阻止するためにも、新宿区で、この不当なデモ規制強化を撤回させることが必要だ。新宿区議会議員15氏も超党派で、実施撤回を求めている。闘いは続く。7・31デモが、柏木公園最期のデモとなることは、絶対に有り得ない。(東京W通信員)