安倍政権退陣6・10国会前大行動に2万7千人
  倒せ!改ざん居直り政権

 6月10日の午後2時から、国会正門前を中心に、「9条改憲NO!政治の腐敗と人権侵害を許さない!安倍政権の退陣を要求する6・10国会前大行動」が行なわれた。主催は、総がかり行動実の構成団体などなどによる同大行動実行委員会。
 参加者は、主催者発表で2万7千人。かなりの雨天にしては、そこそこ集まったといえる。森友・加計では居直りを続け、朝鮮半島情勢では「蚊帳の外」に置かれる安倍政権、倒れそうでなかなか倒れない。どうなってるんだ、と思っている人は多い。そのためか、新聞広告などでの個人参加者が多い感じであった。が、「退陣へ、もうひと押し」とするには、10万の結集が必要であった。
 国会正門前では、総がかり行動実行委共同代表の福山真劫さんが、「嘘つき政治はただちに終わりに!」と訴えて集会開始。
 国会野党からは、立憲民主・福山哲郎幹事長、共産・小池晃書記局長、「無所属の会」の田嶋要衆院議員、社民・吉川元幹事長が連帯挨拶した。
 市民団体の発言ではまず、立憲デモクラシ―の会・山口二郎法政大教授が、「公文書改ざんなどは、近代国家の崩壊です。腐った権力者を叩き切るのが民主主義です!」と訴えた。続いて安保関連法に反対する学者の会・佐藤学さん、大阪府豊中市議の木村真さん、共謀罪NO!実行委・海渡雄一弁護士、ルポライターの鎌田慧さんなどが発言した。
 森友追及の発端を作った木村真さんは、「今春の改ざん露呈で、いくらなんでも安倍政権は終ると思った。しかし甘かった。依然ウソをつき、開き直り、政権にしがみついている。一分でも一秒でも早く安倍政権を打倒しよう!」と訴えた。
 後半国会の対決法案については、「働き方改革」一括法案反対では、日本労働弁護団・棗一郎幹事長、東京過労死を考える家族の会・佐戸恵美子さん、エキタスの藤井久美子さん。TPP11承認案・関連法案反対では、「TPPプラスを許さない!全国共同行動」呼びかけ人の山田正彦さんが発言した。
 平和運動からは、沖縄平和運動センター議長の山城博治さん、横田基地公害訴訟原告団長の福本道夫さん、日本被団協事務局の児玉三智子さんが発言した。福本さんは、米空軍CV22オスプレイの今夏横田基地配備反対を訴えた。
 沖縄・山城さんの発言で、国会前はもっとも盛り上がった。「辺野古新基地建設を阻止し、土砂投入を止めるもっとも大きな力は、安倍政権を倒すことです!」と強く訴えた。
 以上、6・10は今国会対応では、3万人参加の4・14に並ぶ大きな行動となった。しかし、その参加者が「野党がんぱれ」といくら言っても、与党多数の国会内力関係では結局、政権側のやり放題である。人心を大きく変化させ、国会自体を圧倒してしまうような、大衆闘争・大衆運動が改めて問われている。(東京W通信員)


6月「19の日」行動
  国会大幅延長を糾弾

 6月19日、衆参議員会館前で戦争法強行成立から33回目の「19の日」行動、「森・加計疑惑徹底糾明・安倍政権打倒6・19行動」が闘われた。主催は、安倍9条改憲NO!全国市民アクションと、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委。
 今国会で9条改憲案を発議するという、安倍の当初の野望はすでに断たれた。しかし安倍政権と自民・公明は、「働き方改革」関連法案、カジノ実施法案、TPP11法案などを、今国会で成立させようと躍起になっている。6月の「19の日」行動は、これらの成立のために安倍政権が会期延長を仕掛ける重大局面で打ち抜かれ、2200名の労働者市民が結集した。
 最初に国会野党から、共産・小池晃衆院議員、社民党・福島瑞穂参院議員、立憲民主党・神谷裕衆院議員が挨拶。神谷議員は、「明日は会期末。安倍政権は延長をねらっているが、あきらめずにカジノ法案、働き方改革法案などの成立を阻止する。あくまでも安倍政権打倒、憲法を守って市民と共に闘う」と宣言し、闘う姿勢を示した。(与党自公は20日、7月22日までの会期大幅延長を衆参で強行可決した)。
 総がかり行動実行委の菱山南帆子さんが主催者あいさつ。「韓国では、これまで負け続けてきた中で粘り強く闘い、昨年ついにキャンドル革命をやりとげた。それを学ぼう。」「歴史の転換点が来た。アジアの人々と共に、歴史的重要局面にかかわるべきだ。そのためにまず成すべきことは安倍政権打倒だ!」と訴えた。
連帯発言が続いた。アベNO!東京地域ネットの松井奈穂さんが、6月10日の中野区長選で、野党・市民共闘の酒井直人候補が勝利したことを報告した。4期も続いた自公系区政が倒された。
 続いて、安保法制違憲訴訟の会の児玉弁護士がアピール、「国賠訴訟では、証人申請を行なった。元内閣法制局長官の宮崎礼壹さん、参院議員の福山哲郎さん、ジャーナリストの半田滋さん、軍事評論家の前田哲男さんらの採用を求めている。戦争法を問う違憲訴訟は、全国に広がり深みも出てきた。安部が憲法に明記したいという自衛隊は、集団的自衛権行使の軍隊。9条改憲を必ず阻止する」と報告した。
 安保法制に反対するママの会の高岡さんは、「安倍政権の政治は、どこをとっても労働者や市民に敵対している。しかし支持率は、今の水準から下がらない。人々にどうアピールするかが問われている。その人のもつ心配や苦悩を、政治に結び付ける努力が必要だ。一人ひとりが政治への案内人になろう」と呼びかけた。
 安全保障関連法に反対する学者の会の小森陽一さん(東大教授)は、「今多くの人々が、9条改憲反対の3000万署名に取り組んでいる。改憲勢力を再び国会に戻ってこさせない闘いが、3千万署名だ」。そして小森さんも、「キャンドル革命が米朝会談をもたらした。韓国に学ぼう」と語った。
 最後に、戦争をさせない千人委員会の北村さんが行動提起。3千万署名の推進、働き方改革法案反対の当面の諸行動の他、
6・28原発ゼロ基本法制定をめざす市民のつどい(午後7時・中野ゼロホール)。
会期延長にともなう7月5、12、19木曜日行動(6時半・議員会館前)を確認した。
 以上「19の日」行動は、韓国民衆の闘争歌「真実は沈まない」の大合唱で終了した。
 安倍政権は、北の脅威を煽り立て、民衆を欺いて「改憲」策動を進めてきた。しかし今、6・12米朝首脳会談が実現して、東アジアに平和の風が吹いている。安倍政権の嘘は通用しない。闘いこそが未来を決する。東アジア民衆と連帯し、アジアの平和を闘いとろう。(東京O通信員)


米空軍CV22の今夏・横田基地配備反対!ひろげよう
  首都圏でもオスプレイ飛ばすな

 米空軍のCV22オスプレイ計10機とその要員約450名が、今夏ごろから順次、東京都内の米軍横田基地に正式配備されようとしている。首都圏の市民にとって、オスプレイ反対は、これまで沖縄の高江・辺野古・普天間での闘いへの連帯としておもに意識されてきたが、今や、首都圏の人々自身の生活・生命にかかわる第一級の課題になりつつある。
 横田配備を許すならば、朝鮮半島の和平機運に逆行して、東京と横田基地が米軍特殊部隊の侵攻作戦出撃拠点となってしまう。また、これまでも普天間所属の米海兵隊MV22が横田基地などへ度々飛来しているが、これに加えて、横田、厚木、富士演習場、木更津(航空自衛隊基地がオスプレイ整備拠点とされている)などの間を、空軍オスプレイも飛び交う事態となる。オスプレイは、作戦機能を人命よりも優先させた構造的欠陥機である。オスプレイは必ず落ちる。首都圏の人口密集地での、大事故が危惧される。
 また、海兵隊オスプレイは基本的に輸送機であるが、空軍オスプレイは陸軍特殊部隊などを乗せて敵地に侵入する部隊である。そのため、地面スレスレに飛ぶ山地超低空飛行訓練が、本州各地で強行されることになる。
 この空軍オスプレイは当初、嘉手納基地への配備が想定されていたが、沖縄県民のたたかいによって阻止されたものである。オール沖縄「建白書」は、普天間閉鎖・辺野古新基地断念とともに、嘉手納CV22配備計画撤回を日米両政府に突きつけていた。しかし米軍にとっては、山岳地帯で低空飛行訓練ができ、航空自衛隊司令部が横田基地で米軍と一体化している「本土」への配備のほうが、かえって都合がよいのかもしれない。
 首都圏の闘いは、6月以降本格化してきた。6月5日、日比谷野音において「オスプレイ飛ばすな!6・5首都圏行動」の集会・都心デモが行なわれ、総がかり行動の主催で3100人が参加した。この行動で、韓国市民運動から提供されたキャンドルが、初めて日本市民によって掲げられたことも記しておくべきである。
 6月16日には、三多摩の反戦団体や全労協系労組が独自に、横田基地・オスプレイ反対行動を取り組んだ。翌17日には、平和フォーラム系労組などによって「オスプレイの横田基地配備に反対する6・17東京集会」が約2千人参加で開かれ、横田基地ゲート前へデモ行進を闘った。
 7月1日には木更津市で、「オスプレイの暫定配備反対!7・1県民集会」が取り組まれる。陸自オスプレイの木更津暫定配備は、政府方針の佐賀空港配備が、地元漁協・市民の反対によって阻止されていることから浮上したもの。
 オスプレイは首都圏でも飛ばさせない!さらに行動を強めよう。(東京A)