戦争法強行成立から一年
      2015年安保国会闘争をふり返って

 忘れもしない昨年9・19の安保法(戦争法)強行成立から、まもなく1年となる。この戦争法反対闘争は法案成立を許したものの、2015年安保闘争と言い得るだけの広範な闘いとなった。そして8・30、9・14を頂点とした対国会闘争の高揚を実現した。まさに、「民衆が自己の闘いによって政治の在り方を規定する時代を開いた」(労働者共産党・6期2中総決議)のである。
 同時に、この闘いには多くの限界があった。共同行動の大勢は、戦後民主主義・戦後平和の防衛であり、その反戦は、資本主義・帝国主義に反対して社会変革をめざすものとは成り得なかった。そして、もっとも搾取・抑圧されている非正規労働者や学生が、職場・学園の支配を打ち破って登場するまでには到らなかった。
闘いは、7月参院選挙闘争を経つつ、沖縄民衆の闘いと結びつきながら、戦争法廃止・改憲阻止・安倍政権打倒の闘いとして続いている。闘いを振り返りつつ、さらなる前進を開始しよう。(編集部)


   2015年安保国会闘争のおもな動き

1月25日 反戦実(集団的自衛権法制化阻止・安倍たおせ!反戦実行委員会)発足。辺野古に基地はつくらせない!1・25国会包囲に7000人。
   26日 通常国会開会。総がかり行動実(戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会)が初の共同行動、国会前に2500人。「9条改憲阻止の会」も国会前座り込み(~29日)。
3月21日 反戦実、旗上げ行動の新宿デモに400人。
4月27日 日米両政府、新ガイドライン合意。総がかり実が700人で首相官邸前抗議。
5月3日 横浜で5・3憲法集会、3万人超。シールズ(自由と民主主義のための学生緊急行動)発足。
  11日 反戦実、国会議員会館前座り込み突入(~15日)
  14日 安倍内閣が安保法案を閣議決定、15日に国会提出。
  18日 反戦実、国会正門前座り込み突入(~24日)
  21日 総がかり実、毎木曜国会前行動スタート、初回は900人。
  24日 辺野古国会包囲1万5000人。
6月4日 憲法学者3氏が、衆院憲法審査会で安保法案を違憲と表明。
   5日 シールズ、毎金曜国会前行動スタート、初回は数百人。
   14日 総がかり実の国会包囲2万5千人、24日包囲は3万人。
   21日 反戦実、原宿で全国総決起集会400人。
   22日 与党自民・公明、国会95日延長を強行。
7月14日 衆院段階の山場に突入。総がかり実、強行採決反対!日比谷野音集会に2万人。
       野党4党(民主、共産、社民、生活)が参加。
   15日 与党が衆院特別委員会で強行採決。国会周辺で延べ6万5千人が抗議。
   16日 与党が衆院本会議で強行採決。総がかり実15~17日国会前に延べ20万人。
8月23日 連合が「安保法案NO!」も掲げて、国会包囲1万4千人。
   26日 日弁連が「立憲主義を守り抜く大集会」、日比谷野音に4千人。
   27日 学生ハンスト実行委が、国会前で無期限ハンストに突入(~9・2まで続行)。
   30日 総がかり実などの呼びかけで「国会包囲10万人・全国100万人大行動」、国
      会周辺に12万人が大結集し、国会前を解放。
9月6日 反戦実が独自に新宿デモ。
  12日 辺野古国会包囲に2万2千人。
  14日 参院最終局面へ。総がかり実など連日闘争に突入。9・14国会包囲は4万5千人、再び国会前を解放。16日は国会前3万5千人、横浜地方公聴会を包囲。
  17日 与党が参院特別委員会で強行「採決」。怒りの国会前3万人。
  18日 野党5党、内閣不信任案を提出。国会前、夜にかけて4万人の抗議続く。
  19日 午前2時過ぎ、与党が参院本会議で強行採決、安保法が成立。総がかり実、戦争法廃止へ声明発表。