東京「5・3憲法集会」、市民・野党共同で5万人
  明日を決めるのは私たち

 5月3日の日本国憲法施行69年の日、9条改憲など憲法改悪反対、戦争法廃止、安倍政権退陣を求める行動が、全国各地で無数に行なわれた。今年の5・3の基調は、ここ一年の安保法制反対運動の歴史的高揚と、労働者・市民と国会野党の共同の前進を踏まえ、7月参院選で改憲勢力を打倒しよう!とするものであった。
 東京では、湾岸の有明防災公園で午後1時から、「明日を決めるのは私たち 平和といのちと人権を!5・3憲法集会」が開かれ、主催者発表で約5万人が参加した。主催は、5・3憲法集会実行委員会、協賛が、戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合。
 まず開会挨拶を、高田健さん(解釈で憲法9条壊すな!実行委)が、熊本地震被災者へのお見舞いから始めた。そして「今日は、昨年横浜5・3の三万余に続く、総がかりの憲法集会です。昨年9・19戦争法強行成立の後も全国で衰えることなく、自立した市民による草の根の行動が続いています。政治文化が変わったと評されます。世論調査の結果も、より有利に進展しています。」「4・24の衆院北海道5区補選では池田候補が善戦し、安倍政権を心胆寒からせました。市民・野党が共同すれば勝利できることを示しました。参院選では最低でも改憲派3分の2を阻止し、安倍を退陣へ追い込んでいこう! 6・5国会包囲と全国行動を!辺野古新基地の阻止を!川内原発の停止を!」と訴えた。
 ゲスト挨拶が、白鳥亜美さんなど(第17代高校生平和大使)、山口二郎さん(立憲デモクラシーの会)、菅原文子さん(辺野古基金共同代表)、むのたけじさん(ジャーナリスト)、浅倉むつ子さん(市民連合)から行なわれた。山口教授は、「参院1人区では統一候補がととのってきた。これは、皆さんの力がもたらしたものだ」と述べた。
 政党挨拶が、民進党、日本共産党、社民党、生活山本の野党4党そろって行なわれた。民進党の岡田代表は、「憲法違反の法律は、いくら時間がたっても憲法違反。9条を争点にして参院選を戦う」と表明した。
 各分野からのリレートークでは、市川斉さん(シャンティ国際ボランティア会)、青木初子さん(沖縄一坪反戦地主会関東ブロック)、片岡遼平さん(原子力資料情報室)、家平悟さん(障害者の生活と権利を守る全国連絡協)、朝鮮高校の生徒さんら、纐纈美千世さん(日本消費者連盟)、糀谷陽子さん(教科書ネット21)、嶋崎量さん(日本労働弁護団)、竹内三輪さん(しんぐるまざーず・ふぉーらむ)、最後に奥田愛基さん(シールズ)が発言した。
 最後に、福山真劫さん(戦争させない千人委員会)が行動提起。戦争法廃止二千万署名の推進(現在1200万筆と報告)、5・19国会前(署名提出も)、6・5大行動、参院選勝利の四点を提起した。
 明日を決めるのは安倍ではない、私たちだ! 参院選へ向かって攻めの雰囲気の、5・3大結集であった。(東京A通信員)


「5・3おおさか総がかり集会」2万人
  大阪も昨夏来の大結集

 大阪では5月3日、扇町公園にて、「憲法こわすな!戦争法を廃止へ!5・3おおさか総がかり集会」が2万人を結集した。主催は、同集会実行委員会。
 壇上には、大阪弁護士会、民進党など野党4党の代表、シールズ関西など若い人の面々も並び、幅広い世代が結集した集会であった。
 主催者挨拶につづき、大阪弁護士会の山口氏は、「多くの企画をねって、立憲主義確立、戦争法廃止の取り組み、共闘の拡大を今後とも強めていく」と決意表明。
 社民党の服部良一氏は、「来る参院選へ向けては、安倍政権打倒の一点で、団結・結束してがんばってきた。改憲勢力の候補をけ落として、戦争法廃止に道を切り拓いていきたい」と語った。
 続いて、シールズ関西の代表発言のあと、大阪、京都の高校生2人が発言、「安倍晋三はなにゆえ、権力者の職務として憲法をまっとうに履行しようとしないのか、このことを訊いてみたいし、疑問に思う。私たちの声を押し殺して、おのれに都合のいいように政治をすすめている。押し殺されず、声をあげていこう。選挙権の行使をはじめ、私たちの未来のために行動を強めていこう」と訴えた。
 今回の集会は、昨年8・30戦争法阻止集会(同所で2万5千人)以来の、大阪での大きな結集となった。
 集会発言にも現われていたが、熊本地震を利用しての「緊急事態条項」改憲キャンペーンや、南スーダン自衛隊派兵などの中で、きわめて現実味を帯びてきた改憲策動や戦争法の発動への危機感が、我々にも浸透してきたのではないか。反撃せねば、権力側に押し切られる、こうした危機感をもって、現在の関西での種々の団体の闘いは展開されていると言えるだろう。
 我々自立した民衆勢力の団結と、広範な共同の闘争とが、安倍政権打倒への活路を切り拓いていく。(関西I通信員)