衆院強行採決を阻止し、延長国会を安倍政権の墓場とせよ!
  戦争法案阻止!延長決戦に勝利を

 安保法制法案(戦争法案)の7月衆院強行採決を全国総決起で阻止し、延長国会を安倍反動政権の墓場とせよ!
安倍自民公明連立政権は6月22日、何がなんでも戦争法案を今通常国会で成立させるために、会期末24日を9月27日まで延ばす国会延長案を強行採決させた(自公、次世代が賛成)。これは、労働者人民による国会前や全国各地における5~6月の闘い、また6月4日憲法審査会を機とした安保法制案は違憲立法だ!という世論の大きな広がりによって、安倍政権が追い詰められたからであった。しかし現在の力関係は、それでも安倍政権がやすやすと戦後最長延長国会を得る一方、この憲法無視・国民無視・対米追従第一の独裁政治を、我々労働者人民がいぜん圧倒できていない現況にある。
安倍政権は、「維新」に対案なるものを提出させて議会野党を分断し、15日頃の衆院強行採決を策している。国の命運が懸かる法案を、審議時間これこれで採決などとは、もっての他である。
しかし安倍政権に前途はない。参院でも与党過半数であるにも関わらず、「60日間」再議決を考慮して延長したことは、安倍の確信の無さを示す。我々の闘いによって、延長国会で戦争法案を立ち往生させ、政権危機をたぐり寄せることは充分可能である。6月19日に衆院で強行採決された労働者派遣法改悪案(民主、維新、共産などが反対)も、参院で必ずつぶす。確信をもって、延長決戦に勝利しよう!(編集部)


反戦実6・21全国総決起集会に400名
  安倍政権打倒し新時代へ

 憲法学者3人の衆院憲法審査会での証言(6月4日)を機に、戦争法案つぶせ!の声がいっそう拡大し、安部政権が追い詰められる中の6月21日、「安部たおせ!6・21全国総決起集会」が東京・渋谷区の千駄ヶ谷区民会館で開催された。この集会とデモは、「集団的自衛権法制化阻止・安部たおせ!反戦実行委員会」(略称・反戦実)の主催で行なわれ、会場を埋め尽くす約400人が参加した。
 国会情勢は数日後には会期末で、安部政権が大幅会期延長を画策する中での集会であり、この安部政権の打倒、戦争法案廃案を誓う労働者・市民・学生がつめかけ、熱気に包まれた。集会は、「反原発ジグザグ会」の仲間の司会によって、午後二時から開始された。
 冒頭、反戦実の松平直彦さんが、「今、決戦局面に入ってきた。1月に反戦実を立ち上げ、この集会をもち、闘う態勢ができあがった。これからの闘いに向け、団結を固め、安部たおせ!の闘争を強めていく」とアピールし、基調提起を行なった。
 その基調はまず、「アメリカの指揮・統制下で侵略国家の道を歩むのか、それとも国境を超えた共同と連帯の豊かな関係を創造する時代を開くのか…をめぐる安部政権との一大決戦を前にしている」と述べ、安部政権の目論みを暴露し、闘争の意義を示した。
そして「社会を崩壊させる道、国際的な孤立と破壊の道、これが安倍の道」で、もう一つの道は「人と人、人と自然との豊かな関係を国境を超えて創造していく道」であり、後者の「3・11を契機に新しい社会の在り方を目指す動きは、大きな流れとなって浮上」している。「安部政権を倒し、新しい時代を切り拓いていく」こと、新時代を見据えた闘争が反戦実の闘いであることを示した。
そして基調は、「安部政権に対しては、直接民主主義の発動によってこれを打倒する」、「それは人民の権利を行使する闘い」であり、「安部打倒の闘争力を、闘いの中で飛躍的に大きなものにしていくこと」が求められていると結ばれた。基調は、割れるような拍手で確認された。
特別報告として最初に、沖縄・一坪反戦地主会関東ブロックの吉田正司さんが挨拶。「辺野古では厳しい闘いが続き、翁長知事は、埋め立て承認も撤回するはずだ。しかし政府は強行の姿勢を崩さず、本格工事を9月から始めようとしている。辺野古に結集しよう」、「沖縄は、(安部が打破と言う)戦後レジームの只中にあり、74%の米軍基地が集中、人々に犠牲を強いている」、「9月には再び国会包囲行動を行なう。さらに辺野古新基地建設反対の闘いを進めよう」と訴えた。
続いて、韓国からのホ・ヨングさん(民主労総元首席副委員長・AWC韓国委員会代表)が登壇。「戦争法で平和を守ることはできない。むしろ日米同盟、韓米同盟によってアジアでの戦争の危機が高まっている。とくに北東アジアで戦争が起こると、多くの人々が死ぬことになる。しかし安部政権は『慰安婦』問題にも責任をとらず、戦争法を強行採決しようとしている。アジア民衆ががっちりと手をつなぎ、安倍の野望を打ち砕くべきだ。日本の闘いを支持し、連帯して韓国で闘う」と表明した。
また、経産省前テント裁判被告の渕上太郎さんは、「2月26日、東京地裁で判決が出た。それはテントの強制撤去を認め、延滞金を合わせて2800万円の賠償金を支払え、というもの。我々はそれを許さず控訴した。また3月18日には、仮執行停止命令が決定し、500万円を供託し一時休戦に入っている。しかし、テントがいつ撤去されるかは分からない。」「安部は戦争にもっていこうとしている。私は脱原発でがんばる、共に連帯てして闘おう」と訴えた。
集会は、関西などから結集の仲間の報告に入り、最初に、京都Xバンドレーダー基地建設反対運動から、6・4大弾圧の被逮捕者のお一人が登壇。彼は、数日前に釈放を勝ち取ったばかり。「昨年9月の現地行動におカネを出し合ってバスで結集したことを、大阪府警は『白バス』というデタラメ容疑で弾圧してきた。この弾圧は、第一にはXバンド反対闘争への攻撃、第二には戦争法案反対の運動全体への攻撃、第三は、運動でバス利用は広く行なわれているが、これへの威嚇という民衆全体への攻撃だ。絶対にこの弾圧を許さず、完全に勝利する!」と報告し、大きな拍手であった。
次に日雇全協・釜ヶ崎日雇労組書記長の佐々木純一さんが発言。「安倍の戦争法案を叩きつぶすために、我々は国会包囲に結集し、全国の闘いと連帯して大阪・釜ヶ崎でも闘う。安倍の進める未来ではない、俺たちの未来を掲げて闘う。大阪では、5月住民投票で橋下をストップさせた。今度は安倍だ!」とアピールした。
また、「9条改憲阻止の会・関西」から茂木康さんが発言し、兵庫県などでの戦争法案反対運動の情勢を報告した。
集会は休憩の後、各地・各団体からの決意表明がなされた。
東風徹さん(市民自治をめざす1000人の会)が、松戸市をはじめ千葉県内の戦争法案反対などでの運動情勢を報告し、また大庭和雄さん(9条の会さいたま代表世話人)が、さいたま市内の公民館がその媒体で「9条俳句」掲載を拒否した問題をはじめ、埼玉県内の運動情勢を報告した(この俳句作者は6月25日、市を提訴)。
檜鼻達実さん(原子力空母の母港化に反対し基地のない神奈川を目指す県央共闘会議)が、神奈川県・首都圏での反基地運動情勢を報告し、また芝崎真吾さん(連帯社)が練馬駐屯地など東京北部の運動情勢を報告した。さらに大盛力さん(有事立法と改憲阻止 反帝国際連帯反戦闘争実行委)が、アジア各国の反帝国主義闘争との連帯を意識した戦争法案反対の推進を強調した。
また、未来を担う学生戦線からは、上智大学、専修大学から、政府と大学当局による管理強化、学生を取り巻く経済状況の深刻化などが報告され、その中で学内で闘い、学外の労働者市民と共闘していく決意が表明された。
最後に、行動提起として6・22国会延長反対行動、6・24国会包囲行動などを確認し、「戦争法案粉砕!」「強行採決をさせないぞ!」をはじめ、「辺野古新基地建設阻止!」「川内原発を再稼働させるな!」などの統一シュプレヒコールで集会を締めくくった。
デモ行進は、二つの梯団で出発。小雨の中となったが、「ノラ・ブリゲード」(運動対応のマーチングバンド)を先頭に、休日で賑わう原宿の大注目の中、渋谷方面までデモを貫徹した。
事態は、運動と世論に追い詰められた安部政権が、最長の国会延長を強行し、いよいよ決戦局面に入った。反戦実の団結、すべての人々との共同闘争をさらに発展させ、安部政権・戦争法案を打倒しよう!(東京O通信員)


6・4Xバンド大弾圧を弾劾する!
  全ての大衆運動への攻撃だ

 6月4日の早朝から夕方にかけて、大阪府警公安三課は、道路運送法違反(いわゆる白バス営業)を口実に、一斉に京都、大阪の市民運動家の自宅・事務所など十数ヵ所の家宅捜索を行ない、3名をその場で逮捕した。5日も数ヵ所の家宅捜索を行なった。
 昨年9月28日、京都府京丹後市で、近畿では初めての米軍基地となるXバンドレーダー基地建設に抗議する行動が、近畿各地からの参加で闘われた。この行動に、大阪から大型バスを準備し参加者がおカネを出し合って参加したことを、大阪府警は「カネもうけの営業行為である」などと途方もない決め付けを行ない、法に違反しているなどとして、3名の仲間を不当逮捕したのである。
 私たちはただちに6月6日、1名が勾留されている大阪府警西警察所に集まり、弾圧糾弾・即時釈放を求める大衆的抗議行動を行なった。6・4関西市民運動弾圧救援会と弁護団が立ち上げられ、3名の救援や、他の仲間たちへの事情聴取攻撃を許さない態勢が作られた。
 この弾圧では、大阪府警はマスコミを同行させ、逮捕現場を撮影させて、当日昼のテレビニュースで府警による情報を一方的に伝えさせた。警察発表たれ流しの商業紙の報道も、きわめて歪曲され、市民運動弾圧の事実を隠すものであった。米軍基地建設反対運動に対する、きわめて異常な大弾圧である。
 今国会では安保法制が審議されているが、この戦争法案に反対する人民の闘いが大きく広がっている。学生、若者たちも自主的に闘いに参加し、戦争反対を叫んでいる。
 今回の弾圧は、京丹後の米軍Xバンド基地反対運動への弾圧であるだけではなく、こうした現下の戦争法案反対運動に、また関西・全国の沖縄連帯・辺野古新基地建設反対、原発再稼働反対などの闘い全体に向けられた、安部政権による治安弾圧である。
 3名の仲間は、裁判所も勾留延長に対する准抗告を認めざるをえず、6月16~17日に処分保留のまま釈放を勝ち取った。大阪府警にでっち上げ弾圧を謝罪させ、完全に勝利しなければならない。 全国の仲間たちは、6・4弾圧を許さず、また各地で横行している不当捜索・不当警備に屈することなく、戦争法案阻止をはじめとする大衆闘争を闘いぬこう。(関西N通信員)


夏季特別カンパを訴える!
  決定的局面でご支援を

読者・友人のみなさん!
 戦争法案阻止の闘いが決定的局面にある中、大急ぎのカンパ・紙代のお願いとなります。行動できる人は行動を! カンパできる人はカンパを!
 私たち労働者共産党と本紙は、次のように闘っています。
 第一に、戦争法案・憲法改悪・原発再稼働・辺野古新基地に反対する日本人民の広範な共同闘争を熱烈に支持しつつ、同時に「反戦実」など、直接民主主義の活き活きとした大衆闘争潮流を推進します。
 第二に、これら闘い全体の中から、日本の労働運動の再生ならびに革命的諸勢力の団結・統合、これを断固推進していきます。
 安部たおせ!戦争法案阻止! 圧倒的カンパ・紙代を! ともに勝利しよう!
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