オバマ大統領に異議申し立て
辺野古新基地建設NO!4・21集会

  
沖縄の戦場化許さぬ


 オバマ来日直前の四月二十一日、「オバマ大統領に異議申立て4・21辺野古新基地建設NO!市民集会」が東京・連合会館で開かれ、約350人が参加した。主催は、平和フォーラム、辺野古への基地建設を許さない実行委などによる同集会実行委員会。
 沖縄からは伊波洋一さん(元宜野湾市長)、大城悟さん(沖縄平和運動センター)の報告があり、また花輪伸一さんの「米国ジュゴン裁判」報告、高野孟さん(ザ・ジャーナル主幹)の講演などが行なわれた。
伊波さんは、再びアメリカで海兵隊撤退論が強まっているが、日本政府がカネを出して沖縄海兵隊を引き止めていること(1972年頃、アメリカが海兵隊を撤退させようとしたのを止めたのも日本政府だった)、アメリカは沖縄海兵隊の本拠を本国やグアムに撤退させ、対中国の前進基地として辺野古新基地建設を捉えていることを述べ、沖縄が米中の制限戦争の戦場に想定されていることに警鐘を鳴らした。
 また、オバマ訪韓は四月二五日であるが、四月二十二日に発せられた「日韓平和団体共同宣言」が紹介された。この共同宣言は、日韓両国の多くの市民・労働団体によって、米・韓・日の政府に覇権政策の撤回を要求するもの。日本政府に対して集団的自衛権行使容認の撤回を求め、その支持を米政府が撤回すること等を求めている。
 集会は、民主主義を尊ぶアメリカならば、辺野古基地建設を貴国自身が撤回すべきとする「オバマ大統領への申入れ」文を確認して、終了した。(東京A通信員)


  〔全国で憲法改悪阻止・集団的自衛権行使反対の行動〕

5・3日比谷憲法集会に4000名
  戦争をする国にするな!

 五月三日の日本国憲法施行67周年の日、全国各地で平和憲法を守り活かそうという行動が取り組まれ、とくに本年は、安倍政権による集団的自衛権行使の容認反対、その解釈改憲の阻止が前面に出された集会・デモとなった。
 東京では、「5・3憲法集会&銀座パレード2014」が、「日本を戦争する国にするな!」「集団的自衛権行使反対!」などのスローガンを掲げて開催され、日比谷公会堂の内外に約4000人が参加した。主催は、許すな!憲法改悪・市民連絡会、憲法改悪阻止各界連絡会議など憲法8団体を事務局とする同集会実行委員会。(なお同日、戦争をさせない1000人委員会は、都内で護憲シンポを開いた)。
 集会は、最初に高田健さん(市民連絡会)が主催者あいさつを述べ、今年の5・3が直面する情勢・課題を提起。「十日後にも安保法制懇が安倍首相の意に沿った報告を出そうとしています。自衛隊が海外で人を殺し、あるいは殺される事態が、モノのたとえではなく現実の危機になっています。この闘いは絶対に負けられない闘いです。十三日の国会包囲行動をはじめ更に運動の拡大を!」と訴えた。
スピーチでは、津田大介さん(ジャーナリスト)、青井未帆さん(学習院大学法務研究科教授)が講演した。津田さんは、最近ソーシャルメディア論で名前を聞く人であるから、ソーシャルメディアを利用した新しいジャーナリズムが改憲反対とどう関わるかという話しなのか、と思ったらそうではなく、「秘密保護法の成立はジャーナリストにとって挫折であったが、それを使わせない闘いが続いている。今後の憲法をめぐる闘いは、こうした集会だけでなく、リベラル勢力などとの大同団結が必要だ」という方針論であった。
青井さんは、四月二五日の「立憲デモクラシーの会」発足にふれつつ、立憲主義の観点から安倍改憲論を批判した。
続いて「1分間スピークアウト」が17のテーマで、消費税・井賀久恵さん、雇用・中原純子さん、原発再稼動・佐野究さんなどなどによって行なわれた。すべての課題は、憲法に通ずる。
政党からは、吉田忠智さん(社会民主党党首)、志位和夫さん(日本共産党委員長)がスピーチした。
最後に、「安倍政権は、安保法制懇の報告書を手がかりに、『閣議決定』で憲法解釈を変えるという歴史的暴挙に出ようとしています。しかし、世論の大多数は、この安倍政権の企てに強く反対しています。」「私たちは、この国を戦争する国にしないために、主権者としていまこそ立ち上がらなくてはなりません」等とする集会アピール案が提案され、会場内外の拍手で採択された。
集会後パレードが、快晴の連休で賑わう銀座方面へ行なわれ、安倍の暴挙を許さない国民主権者の示威、デモンストレーションとなった。
 
  国会包囲5・13

 なお憲法集会に続く五月十三日には、この日に予定されている安保法制懇による報告書提出に抗議して、「5・13国会包囲ヒューマンチェーン」が行なわれる。十三日の昼休みに衆院第二議員会館前に集まって、その後国会包囲である。主催は、解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会。
国会で、全国各地で、あらゆる行動を起こすべきは今だ!(東京A通信員)

  5・3大阪

大阪市では五月三日、「2014憲法記念日のつどい」が大阪城野外音楽堂にて開催され、「九条の会・おおさか」の主催で約3000名が参加した。
カトリック司教の松浦悟郎さんが開会挨拶、鳥越俊太郎さん(ジャーナリスト)の講演、吉田栄司さん(関西大学法学部教授)の情勢報告などが行なわれ、パレードが京橋方面へ行なわれた。
 
  5・3長崎

 九州の長崎市では、「ながさき9条フェスタ」が市公会堂前広場で行なわれ、約350名が参加。アピールでは、「いま、私たちは歴史の重大な分岐点に立っています。被爆地ナガサキから、憲法9条を守り、世界に広げよう」と訴え、浜市アーケードをパレードした。(編集部)


5・3松戸憲法集会に1200名
  「毎日が憲法記念日でなければ」

 五月三日、首都圏の千葉県松戸市では、実行委員会の主催としては十二回目となる「2014松戸憲法記念日の集い」が、作家・落合恵子さん講演をメインに行なわれた。落合さんの人気の高さからか、松戸市民会館ホール満員の1200名を超える参加であった。
 最初に、主催の「集い実行委員会」を代表して、太田幸子さんが挨拶。続いて、創作エイサー隊「炎舞太鼓」の力強い演技。
 そして落合恵子さんの講演。落合さんは長くラジオのパーソナリティを続けてきたためか、軽快な語り口で、集会参加者を和ませるものがある。そして、「五月三日に限ることはない。毎日が憲法記念日でなければならない。そして毎日がこどもの日であり、毎日が人権週間で、毎日が敬老の日でなくては、そしてそれらの基本にあるのは、一人ひとりのいのちであり、安全であり、人権であるのだ」と語った。
 安倍首相の「積極的平和主義」にも言及し、武器の輸出や原発再稼動などではなく、積極的平和とは戦争をなくすことだと鋭く指摘した。
 落合さんの熱のこもった語り口に参加者は引き込まれ、この集会のサブタイトルである「ひろげよう!憲法9 不戦の誓い…めげない、あきらめない、今こそつながろう!」を心に確認しあう集いとなった。
 松戸の5・3集会が、日比谷の大集会との同時刻に開催されながらも、毎年多くの人々から期待されいるのは、講演者の個性が充分に表現できる時間・場所が提供され、その講演をつうじて、地元の多様な市民グループに日本国憲法の意義を確認・共有させる場となっているからではなかろうか。
 集会終了後には、例年通り「活かせ9条松戸ネット」の呼びかけで、集団的自衛権の行使反対・改憲反対を訴える市内デモが行なわれた。(千葉県A通信員)


4・8東京
集団的自衛権行使阻止の共同で5000人
  解釈改憲で憲法9条を壊すな!

 四月八日、安倍右翼反動政権の暴走、集団的自衛権行使の容認を阻止せんとして、「解釈で憲法9条を壊すな!4・8大集会&デモ」が東京・日比谷野外音楽堂で開催、約5000名の労働者市民が結集した。
 集会は同集会実行委(128の市民団体や労働団体が賛同)が主催し、参加者は野音をあふれ、熱気もあふれる集会となった。
 ノーベル賞作家の大江健三郎さんは、「漱石は、デモンストレーションを示威運動と翻訳した。しかし、その言葉は流行しなかった」が、「戦争をしない、行使しないが私の生きた時代の精神」であり、「安倍政権が67年間守り続けたものをぶっ壊してしまおうとしている」動きを阻止するには、「デモで変えるしかない。最もむずかしい仕事が、この集会・デモから始まる」と力強く宣言した。
 戦争をさせない1000人委員会の清水雅彦事務局長代行は、「安倍政権は、アメリカへの戦争協力のみでなく、自衛隊が独自に世界で戦争する国を考えている」、「各地に1000人委員会を組織し、戦争をさせない全国署名に協力を」と訴えた。
 弁護士の伊藤真さん(日弁連憲法委員会副委員長)は、「平和国家としての日本を築き上げた憲法9条は、平和国家のブランドになっている。それを政府の解釈でこわすことは絶対に許されない。政府の暴走を止めねばならない」とアピールした。
 日本共産党の志位和夫委員長、社民党の吉田忠智党首を含め多くの発言があり、最後に集会実行委から、「集団的自衛権の行使容認を許すことなく、日本国憲法の平和主義・主権在民・基本的人権の尊重の原則と平和的生存権が生きる社会を実現するために、多くの団体・個人が協力して行動し、いのちとくらし、平和と人権と民主主義が大切にされる社会と未来をみんなの力でつくっていくことを呼びかけます」との集会アピールが提案され、大きな拍手で確認。
集会後、デモ行進は、国会請願と銀座の2方面に分かれて行なわれた。
 解釈改憲による集団的自衛権行使容認を阻止する闘いは、五月連休明け後、いよいよ重大局面を迎えている。労働者市民が固く団結し、安倍政権の暴走をくいとめ、この右翼反動政権を早期に打倒することが求められている。(東京O通信員)


 4・23脱原発テント第6回公判
   川内原発再稼働阻止!

 4月23日、東京地裁において、脱原発テント裁判第6回口頭弁論が行われた。裁判所前で集会をもったのち、約二百名が傍聴券の抽選に臨み、その半数が法廷に入る。午後四時からの報告集会(参議院議員会館講堂)にも二百名を超える参加があり、開場は満席となった。脱原発、再稼働反対の世論の根強さを背景に、運動の活力と広がりを示す闘いとなった。
 報告集会は、「被告人」の渕上太郎さんの発言から始まった。
 渕上さんは、政府・規制委が原発再稼働の突破口にしようとしている川内原発について、「規制委は、基準に合っているかだけを語り、安全とは決して言わない態度だ。政府は、基準に合格したことを盾に再稼働を強行する態度だ。これに『地元』(住民を除く首長、議会など)が、『理解』を表明するという手順だろう。誰も安全に責任をもたない。今から見えている。本当に困るのは、地元住民だ。原発・再稼働に反対する運動をしぶとく頑張っていかねばなあと思っています」と。
 次に、福島みずほ参議院議員が発言。
 「先日、川内原発を視察した。耐震だけでなく、溶岩、火山灰などの問題もある。再稼働させないよう、強くアピールしていきたい」と。
 つづいて「被告人」の正清太一さんが発言し、原発の輸出問題、耐用年数を超えて稼働させようとする動きなど、ここに来ての政権の目に余る動向を指摘し批判した。
 そして大口明彦弁護士が、今回の公判のポイントを説明。
 「裁判官の一部交代があったので、裁判の連続性を保障するための『更新手続き』ということをやった。裁判の当事者がそれぞれ、新しい裁判官に対して、これまでの経過や意見を述べた。そして裁判は、これまでの序論のところから、本日、テントの持ち主・主体などについて具体的に明らかにし争う段階に入った。こちらは当事者が、「被告人」二人だけでなく、『原発いらない福島の女たち』の女性たちはじめ多くの人々として現に存在していることを明らかにしていく。そして当事者の公判参加申し立て、意見陳述を実現し、裁判を起こすのではなかったと国を後悔させるような状況をつくっていく」と。
 つづいて、川内市から駆けつけた「原発ゼロをめざす鹿児島県民の会」の村山智さんが発言。
 「薩摩川内市の過半数は、再稼働に反対です。『3・11』直後に開かれた自治会総会で、3号機増設反対、1・2号機の安全性総点検、避難計画の策定という対市要求を反対0、保留21、賛成74で決議し、市長との交渉を申し入れた。いま、放射線測定器の設置を要求しているところだ。シール投票では、再稼働に5割反対、3割賛成であった。課題はないとマスコミは言っているが、課題ばかりだ。活断層は九電想定の11倍の可能性、火砕流の危険は九電も認めている。川内原発の再稼働をストップできれば、全国をストップできる」と。
 引き続いて「原発いらない福島の女たち」の人見やよいさんが発言。
 「ベラルーシから来た人とともに都路町、大熊町を案内した時、チェルノブイリでは原発事故がなかったことにされていると聞き、ショックを受けた。福島でも同じような動きがある。この国がどこに向かっていくのか、怖くて仕方ない。テントが勝つこと、脱原発の候補者が勝つこと、これからは勝って勝って勝っていきましょう」と。
 また、昨年11月25日から東京から「伊方の家」に入り、「伊方原発50キロ圏内住民有志の会」とともに伊方原発再稼働阻止のために奮闘している八木健彦さんからも発言。
 「川内の仲間の話は、とても励ましになった。事務所に問い合わせが届くようになった。いま、八幡町議会に再稼働反対請願採択を求め運動している」と。
 たんぽぽ社と福島原発行動隊からのアピールの後、「川内反原発ドンパン節」の歌で報告集会は締めくくられた。次回公判は、7月16日。(東京M通信員)