編集部だより


★2014年初頭の東アジアは、戦後秩序崩壊前夜の空気に包まれている。その主要因は、超大国アメリカの覇権衰退と日中分断統治戦略、日中の地域覇権争奪の拡大・激化である。韓国は侵略・植民地支配の歴史を公然と正当化し始めた日本への批判を強めて中国に接近。朝鮮は経済再建路線に移行する過程で、中国と関係の深い改革・開放推進勢力を粛清、中国とも軍事的緊張関係に入った。東アジア秩序が崩壊しようとしている事態の背後には、自国の体制に対する各国人民の不満と怒りの深刻な増大がある。★日本も例外ではない。安倍政権の「成長戦略」への幻想は早晩消える。戦前回帰的暴走は対抗を呼び起こさずにはおかない。民衆は、安倍政権を打倒し、反転・攻勢の時代を開くだろう。★名護市長選挙の結果は、沖縄人の誇りを示した感動の大勝だった。これは、「本土」の民衆運動に対しても叱咤激励となった。★戦後秩序は崩れていく。局地的な武力衝突なり内乱が、東アジア全体の戦乱の引き金となることも考えられる情勢に入りつつある。人々は、かつてなく政治的に活性化する時代に、大規模に突入していく。排外主義に抗して自国政府の打倒に向かってたゆまず前進する態度、常に先の見通しをもち、運動全体の利益を大切にして、団結を打ち固め発展させていく能力が厳しく問われる。情勢の要求にしっかり応えていきたいものである。(深山)