参院選・東京選挙区
 脱原発・山本太郎へ!

 脱原発運動でその名を知られる俳優・山本太郎さんが六月十四日、参院選挙東京選挙区に無所属で立候補することを表明し、当選可能性のある候補として、勝手連的な応援が広がっている。
 労働者共産党は、東京選挙区においては山本太郎候補を支持し、自主的に応援して、彼の当選と東京における脱原発運動などの大前進のために闘う。
 山本太郎候補は出馬表明で、即時原発ゼロの立場での脱原発をはじめ、それとの関連でTPP反対を政策として強調し、また憲法改悪反対や雇用問題での課題も掲げた。
また、党派との関係では、各党と政策協定などは結ばず、完全無所属の立場で立候補することを強調した。東京選挙区で自党候補の擁立を断念した社民党は、「護憲・リベラル勢力の拡大」という観点から山本支持を決定した。
山本太郎さんは、昨年十二月の総選挙では東京8区に無所属で立候補し、自民党・石原伸晃(13万余票)を追いつめ、次点の大善戦(7万余票)であった。このとき民主党候補は5万余票でしかない。
今参院選東京選挙区(定数5)では、現職民主の2名の内、脱原発が鮮明な大河原雅子さん(生活者ネット出身)が公認から外され、民主分裂選挙となった。自民2議席を阻止し、大河原さんも当選することが望ましいが、民主共倒れとなれば、山本候補にも分が出てくる。
ともあれ、東京において山本太郎を勝利させることは、再起した「原子力ムラ」と安倍政権に大打撃となる。そして、自公・民主に対峙し、維新をけちらす民衆の「第三極」勢力が、首都に登場する大きな一歩となるだろう。すべての都民は、山本太郎に投票を!(A)


都議選(6・23)に思う
  「前哨戦」でよかったのか?

 六月二十三日に投開票された東京都議会選挙は、自民・公明が全員当選、民主惨敗、自公批判票を日本共産党とみんなの党が取るという結果であった。参院選の前哨戦と言われたが、都政の争点は不鮮明なまま、投票率43・5%ときわめて低調で、すべての議会政党が敗北したともいえる。
 都議会選挙を、国政選挙の前哨戦に一面化することは誤りである。東京都は世界有数の巨大都市であるが、ひとつの自治体であることには間違いない。そうであるならば、厳然として二元代表制(都知事と都議会)が機能しているはずだ。議会は行政をチェックし、住民と結びついて条例を作ることなどが求められる。
 現に東京も、原発、憲法、消費税の問題ばかりではなく、東京独自の問題も山積みしている。たとえばオリンピック誘致に伴う築地卸売市場の無謀な移転問題、東京都の所管となる都市交通、上下水道問題などがあるが、猪瀬都政は、これまた無謀な新自由主義政策によって、公共サービスを切り捨てるとともに、そこで働く労働者に過酷な状態を押し付けようとしている。
 このように住民自治、東京で働く労働者の観点から見れば、参院選の前哨戦として扱うべきではなかったが、自公から共産まで、そのように対処していた。
 このような状況下、労働者共産党の首都圏委員会も支持した森てるお候補は、西東京選挙区で11703票を獲得するも、わずか千票あまりの差で惜敗することとなった。自由民自治の観点が希薄な議員たちが横行する地方議会の惨状を突破するためにも、また都議会唯一の市民派議員であった福士敬子さんの後継者としても、森候補の勝利が期待されたが惜敗は悔やまれる。
 今後も、猪瀬新自由主義暴政に対決し、住民自治実現のため、森氏の奮闘を期待してやまない。(東京K)