京都9・15〜16
 第24回コミュニティー・ユニオン全国交流集会
   地域ユニオンは一つの希望

 九月十五〜十六日、京都市で、全国から550名以上の仲間を集めて「第24回コミュニティ・ユニオン全国交流集会」が開催された。今年の集会は、非正規労働者がおかれている現実を表現して、「無縁社会を生きる、コミュニティ・ユニオンの希望」と題して開催された。
 一日目は、開会あいさつに続いて、講談師・神田香織さんの講談「福島原発震災―被災者のさけび」が演じられた。神田さんはチェルノブイリ原発事故以降、それを題材に講談を続けてきたが、福島原発事故の被害と重なって、今後の日本社会をおびやかし続けるその大きな危険性を講談をもって、いま全国に発信している。講談の形で伝えられると、放射能被害の実態が感動的に理解されると感じた。
 つづいてコミュニティ・ユニオン全国ネットの定期総会。来賓として連合本部の小島輝信さん、自治労本部の亀崎安弘さんがあいさつ、開催地の自治労京都、京都総評からも連帯あいさつ。また社民党衆院議員の服部良一さんが、脱原発基本法案を国会に提出したことを報告し、連帯あいさつを行なった。
 全国ネットの活動報告としては、全国一斉ホットライン、厚生労働省交渉、全国セミナー開催など全国的活動とともに、地方ネットの活発な活動があったことが報告された。この中で新たに四つのユニオンが参加、全国75ユニオン・約2万人の組織に成長してきていることが確認された。来年度の活動方針と役員を拍手で承認した。
 総会ではこの後、京都ユニオン、ユニオンよこすか、ユニオンみえ、から特別報告がなされた。ユニオンみえからは、分会のストライキ闘争に対して裁判所がスト禁止仮処分決定を出すという驚くべき司法の反動的対応があり、これとの闘いが進められていることが報告された。韓国民主労総、フィリピントヨタ労組からも、参加・報告があった。
 総会は最後に、来年の総会は十月に山形県で開催と確認した。
 この夜、懇親会では社民党の福島みずほさんも参加して、各地方ブロック毎に全国の仲間が紹介された。
 二日目は、12の分科会で始まった。メンタルヘルス、有期雇用、組織運営、職場の人権などをテーマに、新しい状況も踏まえて討議した。
 最後に全体集会。民主党の工藤仁美さんが連帯あいさつ。集会宣言が採択された。宣言では、「コミュニティ・ユニオンは、追いつめられ深い闇へと引きずり込まれそうになった労働者の傍に寄り添い、励ましあってともに立ち上がってきた。地道でも絶え間ない実践が未来への希望を描いている」と主張した。
ほぼ四半世紀にわたるコミュニティ・ユニオンの闘いが少しずつ、労働者の生きる希望をつなぐ場所として成長してきている。今年も全国の仲間とふれ合って、相互の健闘を確認、自分も元気になった交流集会となった。(ユニオン労働者S)