編集部だより

★ここ七月、八月と東京の活動家の間で、もっとも話題にのぼったのは、原発再稼動反対の首相官邸・国会前の金曜行動、あれはいったい何なのか、ということではなかろうか。★マスコミは当初、『東京新聞』をのぞいて黙殺的であったが、6・29の公称20万人以降は、いろいろな識者が登場して、新しいデモの時代、世界的な直接民主主義のうねり、と評するようになった。★それはそれで結構なことだが、金曜行動の一部を成している我々左翼にとっては、警察側のソフト・コントロールの強化と、主催側のそれへの依存という事態がもっぱら問題視された。マスコミでは、反権力のデモ、革命の時代は終わったとの落ちが付けられた。★やはり6・29が転換点であった。首相官邸乱入など騒乱的事態になっていたら、どうなったか。主催側もマスコミから非難されただろうが、それ以上に、混乱の原因を作った野田政権の政治責任が広く批判されただろう。大飯の再稼動も、消費税の3党合意も難しくなっていた可能性がある。権力側はこの日、危機感をもったはずである。以降、警察の統制は格段と強化された。★こうした政治過程を省みることなく、日共のように、20万人集まっても「非暴力」「逮捕者ゼロ」はすばらしい、とするのはオメデたい。★こう考えるから、「過激派」といわれるのか。(若杉)