編集部だより

★メーデーと5・3憲法集会。運動の節目を成す闘いだ。総じて、右への流れに抗して頑張っているというところか。東日本大震災・福島原発崩壊を契機にひろがるこれまでの社会の在り方・生活の在り方からの転換、その一環を構成する「脱原発」の闘いが、守り一辺倒への後退から労働者民衆の運動を救っている。★とはいえ今日の運動の全般的守勢は、深刻な問題を抱えている。反転攻勢へと転じるには、革命理論的確信の喪失状況を克服する必要がある。★「孫子」に次のようなくだりがある。「勝兵はまず勝ちてしかる後に戦いを求め、敗兵はまず戦いてしかる後に勝ちを求む」と。いま労働者民衆は、最終的勝利への確信がないまま戦い続けている状況にある。革命の勝利を確信できる理論が求められている。21世紀の現実に立脚した新しい社会の構想が求められている。マルクス主義の現代的発展である。★最近またアメリカ一辺倒・市場原理主義路線が、強権的・地方分権的な装いをこらして再登場し、人心を惑わしている。東アジア共同体・民衆包摂路線も息を吹き返そうとしている。「第三極」の旗を立て、こうした支配階級のあれこれの旗印に振り回されることなく、主導的に対処できる主体を創り出していかねばならない。同時に人々の共感を呼び、人々の中に波及する闘いを創り出すことである。(深山)