編集部だより

★アフガンでの7月カンダハル決戦を前に、米軍現地司令官がオバマ政権との軋轢を公然化させ罷免された。どうも敗北を予見して、文官達との間で、責任のなすり合いが始まっていたようなのだ。★主戦場での敗北は、全線に影響せずにいない。イラン・朝鮮への締め付けを強めいているのも、その備えという部分がないことはないだろう。★それにしても、哨戒艦「天安」号事件に対するアメリカの対応は、あからさまに政治的である。李明博政権の主張する北犯行説に当の韓国民の多くが疑問を持ち、中国・ロシアも同意しない中で、アメリカは北犯行説を支持するだけでなく、真相解明を妨害しようとしているのだ。★明らかなことは、アメリカが、軍事的緊張に対し、促進的態度を選択したということである。その背後には、日韓民衆のアメリカ離れにタガをはめ、東アジアでの軍事的プレゼンスを拡張する方針が在るようだ。★中国にとっては、米軍が鴨緑江対岸に展開することになりかねない事態である。これは、歴史を振り返っても、中国が決して容認しないことである。★アメリカ帝国は限界に逢着し、のたうち出している。アフガンに連動して、東アジアの帝国的支配秩序が崩れ出すに違いない。日本でも、支配階級の分解と動揺が激しくなっている。われわれも備えねばならない。(深山)