民族差別・外国人排斥反対、多民族共生社会を!
朝鮮学校への攻撃を許さない!3・28京都集会

  朝鮮学校の無償化除外やめよ

 三月二八日京都市で、「民族差別・外国人排斥に反対し、多民族共生社会をつくりだそう!朝鮮学校への攻撃を許さない!3・28京都集会」が円山野外音楽堂にて、集会実行委員会の主催で開催され約900名が参加した。
 この集会は、昨年十二月に凶行された「在日特権を許さない市民の会」なる輩による京都朝鮮第一初級学校とその生徒らに向けた襲撃をはじめ、このかんの京滋周辺でのウトロ街づくりプランに反対する排外デモ、朝鮮会館への攻撃など一連の悪らつな行為を断固糾弾し、「在特会」らを大衆的規模で包囲しつつ、京都地区における共生・共働のネットワークの発展のためにもたれたものである。京都の知識人・弁護士・宗教者などは、二月から「民族差別反対・外国人排斥反対」の共同アピールを発し、労組・学生・市民の賛同を広げ、「在特会」や「主権回復会」を名のる輩を社会的に駆逐していく先駆け的役割を担ってきている。
 この3・28集会はまた、三月三十一日成立の高校無償化法が不当にも朝鮮学校を当面排除して施行され、また関連して橋下大阪府知事が朝鮮民主主義人民共和国中傷発言を行なうなど、高校教育無償化に民族差別・排外主義がもち込まれる情勢のなか、これらの策動に断固反対していく意志表示の場ともなった。
 当日、「在特会」は東九条など二ヵ所で排外主義をあおる集会・デモを企図したが、地元の人々の反対に合い、息消沈したもようである。3・28集会実行委のメンバーは、自主的に防衛隊を組織し、会場周辺の他、襲撃予告のあった朝鮮学校周囲にも人員を派遣し警戒にあたった。
 集会では、京都で生活する在日朝鮮人民・子弟らも多くかけつけ、集会発言に真剣に耳を傾けていた。発言に立った在日コリアン文化団体の女性代表は、「在特会の一連の発言は今でも耳に残り、子どもたちに二度と聞かせたくはない。かれらの行動が民間における排外主義行動なら、高校無償化からの排除は国家におけるそれと断言せざるをえない。まったく悲しく残念でならないが、団結して闘っていきましょう」とアピールした。
 集会は各団体の決意表明のあと、「すべての在日・滞日外国人との連帯をおしひろげ、私たちの未来への希望の実現のためにともにガンバロー!」と結ぶ集会宣言を採択して、京都市中のデモへと移った。
 デモは八坂神社下から四条河原町へと、在日コリアン青年らの勇壮なチャムグの音楽隊を先頭に、「共生社会の実現をかちとろう!」「高校教育無償化の差別を許すな!」などのかけ声高く行進した。途中、河原町交差点で待ち受けていた「在特会」らが日の丸をかかげてデモ隊に挑発をしかけてきたが、デモはこれを断固はねかえし、多くの市民が見守る中、民族差別反対の正義性を訴えていった。解散地点の市役所前までデモは貫徹された。
 この3・28集会は、来る五月三十日・大阪で開かれる全関西規模の反排外主義集会へ引き継がれていく。(関西I通信員)


東京・大阪でイラク開戦7年の反戦行動
     沖縄から基地をなくせ

 イラク開戦七周年の三月二十日・東京で、「戦争も基地もいらないワールドピースナウ3・20」が芝公園4号地にて、WPN実行委の主催で開催された。パレードを含め、各市民団体・個人や平和フォーラムの労組など約八百人が参加した。
 この今年の、米イラク全面侵攻の日の行動では、「沖縄から基地をなくそう」のスローガンが前面に掲げられ、名護ヘリ基地反対協の安次富浩さんのアピールが行なわれた。
 集会は、志葉玲さん(ジャーナリスト)がイラク戦争検証の発言を行ない、米軍の即時完全撤退を訴え、谷山博史さん(日本国際ボランティアセンター)がアフガニスタンの深刻化する情勢を報告し、全外国軍の撤退を訴えた。パレスチナの危機については、大河内秀人さん(パレスチナ子どものキャンペーン)が報告した。安次富さんは、「普天間基地は県内はもちろん、本土やグアムでも、移設すれば良いというものではない。アメリカ本国の基地は閉鎖されている。普天間はそこに持って帰れ。」「もう鳩山政権は期待できない。第三の勢力を作って政治を変えていこう」と訴えた。
 集会は最後に、アピール「持続的な平和運動へのあらたな挑戦」を確認した後、浜松町駅方面へピースパレードを行なった。このアピールは、開戦直後の〇三年三月二十一日の歴史的な五万人集会などWPNの経過を振り返りつつ、今日、平和運動の次のチャレンジを担うために新たなネットワークを形成しようと呼びかけている。
なお四月二五日には、東京での沖縄県民大会同時集会が社会文化会館で開かれる。(東京A通信員)

  3・21大阪平和行進

大阪市では三月二十一日、「大阪社会フォーラム」(3・21〜22)の全体会の後、扇町公園にて「イラク開戦7年ピースウォーク」の集会が行なわれた。
 これは、一月一日に沖縄を出発し列島北上のピースウォークを続けて大阪に到着した、日本山妙法寺の僧侶・石橋行受さん一行を迎えて開かれたものである。参加者は、しないさせない戦争協力関西ネットの諸団体などから約180名で、釜日労・釜ヶ崎講座も参加した。
 ピースウォークの一行は、五月一日の東京到着を目標に、これまで行程各地で四人から四百人までの規模で多彩な行動を続けてきている。この3・21大阪では、短い集会を行なった後、西梅田に向けてデモ出発。日本山妙法寺の僧侶一行を先頭に、梅田中心街において「イラク開戦7年・大阪平和行進」(「ピースウォークfrom沖縄」を迎えて)を行なった。参加者は、イラクからの米軍即時撤退・普天間基地即時閉鎖・基地はどこにもいらない!と訴えた。
 大阪では四月二七日に、労組・市民団体が共同した沖縄反基地集会が予定されている。(釜ヶ崎講座S)


三里塚
  一坪共有地・団結小屋強奪裁判に勝利しよう
    団結小屋は営農と生活の中に

 三里塚では、成田空港の平行滑走路が昨年十月に延長供用され、三月には発着回数が20万回から22万回と2万回も増便された。この結果、東峰住民は早朝深夜まで騒音に曝され、いっそう厳しい生活を強いられている。その中で、黙々と、営農が営まれている。
 成田空港株式会社・森中社長は、当初計画にもなかった3500m級への平行滑走路延長の野望を表明した。「北伸」とは言っているが、南側の東峰地区の未買収地について「年内に解決したい」とも述べており、東峰住民の追い出しを意図したものに他ならない。前原国土交通相の「羽田ハブ空港化」論もあり、「アジアのハブ空港化」をめざした成田空港の劣勢は明らかになっている。こうした危機感から来る空港会社や周辺自治体の策動を許してはならない。
 このかん、空港会社は空港機能の整備拡張をもくろみ、用地内6ヶ所の一坪共有地に対し、権利移転禁止の仮処分を提訴した上で、賠償方式による権利譲渡を千葉地裁に訴えている。一坪共有地の金銭強奪であり、団結小屋の撤去、追い出しのための裁判である。横堀現闘本部など4ケ所に対する裁判は、清井礼二弁護士の担当の下で併合され、闘いの陣形が作られている。一坪共有者の小川ルミ子さんは、既に意見陳述を行なって闘いを始めている。
 東峰団結小屋の立つ共有地も提訴された。十八分の一を、石井武さんから石井恒司さんが相続している。
 この一坪共有地強奪裁判は、かって東峰十字路裁判を担当した菅野泰弁護士の下、すでに一月に公判が始まり、三月十六日に第二回公判があり、弁護団より準備書面が提出された。次回は五月十八日で、準備書面の後半部が提出予定となっている。
 裁判で空港会社は、共有地は空港会社の土地に囲まれ、反対のためだけのものになっていると主張している。しかし東峰団結小屋は77年に建設され、現在の住民は25年間住み続けており、また小屋の前には、大木(旧姓・小泉)よねさんの強制収用裁判での和解により、旧公団が養子の小泉英政さんに無期限に貸し付けている土地で、現に営農されている畑がある。さらに島村昭治さんの畑も横にあり、団結小屋は東峰の営農と生活の中に存在しているのである。
 裁判はかなり厳しい闘いとなることが予想される。他方、北原派反対同盟現闘本部撤去・土地明け渡しの裁判で二月二五日、千葉地裁の不当判決が出されたが、しかし仮執行宣言(判決確定前に収用に着手すること)は出せない結果となっている。成田空港建設について政府の反省もなされている今日、土地強奪などは許されるものではない。一坪共有地裁判は、九十年代の円卓合意での事業認定取り下げにより、強制代執行の方法を取れなくなったため、民事裁判で土地を取り上げようとするものであるが、このような円卓合意を反故にする攻撃は許されない。
 裁判傍聴をはじめ、東峰住民を支援し、強制代執行に代わる一坪強奪に反対し闘っていこう。4・11の三里塚・東峰現地行動(午後一時半、東峰共同出荷場)に参加しよう。
 (関西東峰団結小屋維持会・渡邉)