11・8沖縄県民大会同時行動が各地で
問われる「本土」民衆の決起


 十一月八日の沖縄県民大会の同時行動として、普天間基地閉鎖・沖縄県内移設反対などをかかげる大衆行動が「本土」各地で行なわれた。
 東京では八日の昼、銀座・水谷橋公園で「鳩山とオバマにモノ申す!普天間基地を即時閉鎖し、辺野古新基地を断念せよ!」の集会が約300名で行なわれ、デモ行進の出発時には約400名の参加であった。主催は、沖縄一坪反戦地主会関東ブロックなど諸団体による「辺野古への基地建設を許さない実行委員会」。
集会では辺野古実行委の代表や一坪関東ブロックのアピールの他、ピースリンク広島・呉・岩国、練馬区職労、東水労青年女性部、沖縄に連帯する東京東部実行委員会、許すな憲法改悪市民連絡会、9条改憲阻止の会、これらの発言続いた。
また、携帯電話による県民大会からの現場メッセージが、沖縄平和市民連絡会の崎原盛秀さんから行なわれた。崎原さんは、「小さな会場を借りた実行委員会の思惑を乗り越えて、いま県民が続々と参加して来ています。怒りをもって沖縄の人々が立ち上がっています」と、迫真の実況で伝えてくれた。
その後、何体ものジュゴンを掲げつつ、銀座デモが行なわれた。
デモ後の夕方には、アメリカ大使館への抗議・申し入れ行動が行なわれた。警察はアフガン・イラク戦争以降、米大使館門前での大衆行動を不法に禁圧している。辺野古実に参加する諸団体は、人数規制の不当に抗議しつつ、オバマ大統領宛の各要求書の提出行動を貫徹した。
大阪では同日、市民グループの呼びかけにより、大阪市役所前の中之島公園で「普天間基地撤去・辺野古新基地建設反対 大阪アクション」が行なわれ約200名が参加、米領事館へのデモも行なわれた。
また、八日の県民大会から、一日延期で十三日・十四日になったオバマ来日までの間は、「本土」とくに首都で、沖縄反基地に連帯し日米両政府に強く迫る「本土」労働者人民の大衆的決起が求められていた。沖縄県民だけが怒っているのではない、「本土」の日本国民も怒っているということを、オバマ・鳩山の面前で示威する必要があった。それはいくつかの要因によって、まったく不充分なものに終わったが、各団体で若干の取り組みも行なわれた。
東京では十一月十日、「5・3憲法集会実行委員会」の主催によって、普天間即時閉鎖・辺野古新基地断念を課題とする国会行動が約百名で行なわれた。この国会前昼休み行動が、11・8県民大会実行委の要請団(十日〜十一日に上京行動)からのアピールを受ける数少ない機会であった。同日上京した要請団からは、安次富浩さん(名護ヘリ基地反対協)、伊佐正次さん(高江ヘリパッドいらない住民の会)がアピール。安次富さんらは、「県民大会への連帯行動に感謝。我々は移設先がどうこうという前に、まず普天間基地の即時閉鎖を求める」と述べて、政府要請行動に向っていった。
かっては東京でも、一九八五年沖縄県民大会の「第三の波」を受け、八六年に軍用地強制使用期限切れが生じた頃には、沖縄要請団を迎えての超党派の数万人の行動が実現できたこともある。普天間問題での鳩山政権の当面の判断がどうであれ、沖縄反基地とくに海兵隊全面撤去の闘いは続く。沖縄に連帯し、鳩山政権を動かすことのできる腰をすえた闘いの構築が必要だ。(東京W通信員)