編集だより

★鳩山新政権の成立は、ぼくら新左翼の経験から言っても、かっての細川非自民連立政権や、その後の社会党首相の村山自社連立政権の成立とは比較にならないぐらい大きな出来事である。後二者の政権はたまたま政界再編でそうなったという感じだが、今回は我々有権者が投票に行って引っくり返したということ、また世界恐慌・オバマ政権登場など世界的転換と重なっていることが大きい。★細川・村山時代の変化は大きくはなかったが、それでも十五年戦争を「侵略戦争」と言った首相は細川が初めてであり、戦後五十年・村山談話も政権次元としては評価できるものであった。冷戦終結を背景とした小さな変化を、我々が大きくすることができないまま、自民党の復権、新自由主義・右翼ブロックの一時代を許した。★それがまた変わった。いや、細川・村山時代の変化の一つである小選挙区並立制導入・二大政党づくりが貫徹されているだけなのか。そう見るのは悲観的すぎるだろう。当面、鳩山政権に何をさせるのか、何をさせてはならないのか、沖縄基地再編、派遣法改正など人々のエネルギーはそこに集中する。★これら各論に紙面を割く必要もあるが、今号・前号では総論が主となりました。論争点もそこにあるので、ご容赦を。(若杉)