編集部だより

★異常気象なんどは今や恒例のこと。毎年なんらかの事象が繰り返される。今年も、ゲリラ豪雨、日照不足、稀な台風コースなどが続く。★身近なところでは、通勤途中の街路樹の槐(えんじゅ。ニセアカシアともいう)の開花期間が、今年は例年になく長期化した。それは、黄白色の蝶形花が落下して、いつまでも樹下や街路に敷き詰められているので気づかされた。★政治の世界での大変動は、いうまでもなく自民党の凋落と民主党政権の樹立である。こちらの異変は、細川政権時を除けば54年振りである。★だが、民主党の大勝といっても、それは消極的な勝利である。根強いポピュリズム的なバラマキ政治や小沢グループの肥大化などに、世論は決して甘い評価ではない。★日本の諺とは正反対で、アメリカなどでは「成功は失敗の元」というものがある。成功に潜む転落の種に警戒するのである。人民も、民主党の行動にジーっと眼をこらしている。★それに比べると、槐の効用は確かである。木材が建築に使われるのはもちろんのこと、花のルチンは高血圧の薬で、果実は痔薬になるという。知人の話では、果実はテンプラにすると美味しいそうである。★今年は槐の実が沢山ついて鈴なりだ。秋風にゆれる様は、また一興である。(竹中)