編集部だより

★このところ、米日の軍部が、朝鮮民主主義人民共和国に対する不穏な動きに出ている。朝鮮が打ち上げようとしている宇宙開発ロケット(米日軍部はミサイルと主張)を撃ち落とそうというのだ。公然たる戦争行為な訳だが、日本の軍部も検討に入ったと明言した。★彼らを危険な火遊びに駆り立てているのは、間近に迫る日本の政権交代であるだろう。政権交代があっても、「アメリカ一辺倒政治」の転換、「対等の日米関係」の実現などできない状況作っておくということなのだ。朝鮮との軍事的緊張が高まれば、日本はアメリカへの従属を深めざるを得ないという訳である。★アメリカ一辺倒政治を推進した小泉政権は、支配階級の中枢(多国籍企業)を基盤に、アメリカ発カジノ資本主義の道を推進し、社会を崩壊の危機に陥れた。社会の崩壊に動揺した支配階級の一半が、「国民の生活が第一」の旗の下に労働者民衆を引き寄せ政権交代を実現しようとしているのである。支配階級のこの部分は、基本的に東アジア市場に依存している。労働者民衆にとっても、カジノ資本主義・多国籍企業のヘゲモニーが弱まることはプラスである。だから政権交代が東アジア重視の契機となるのは、自然の赴くところではある。★しかし、国内の朝鮮バッシング政治を転換しないままでは、アメリカから一定距離を置いた東アジア共同体への道(階級闘争の新局面の国際環境)は開けない。次期総選挙を介して生まれるであろう新政権の日朝国交正常化に対する態度は、注目である。(深山)