編集部だより

★政治新聞の編集者の楽しみの一つは、世間の大きな関心を集める政治的事件で、かつ左翼として見解が分岐しそうなテーマで、各政党・政派がどのような見解を打ち出すのか、これをタバコでも一服しながら、各紙面で拝見することである。★最近の事件では、オバマ米国新大統領の登場、これがそのようなテーマ。左翼なら全面肯定はないだろう、しかし、彼を押し上げた変化に期待をかけるという態度から、米帝の本質は何も変わらん、まで色合いの違いは出るだろうと予想された。労働者共産党は、オバマをブッシュ路線の修正者としての「第二極」政権と評する態度を表明した(本紙十二月一日号)。これは、日本での小泉路線の修正としての「第二極」への左翼の政策を意識したものである。★日共は、米国社会の民主的活力の発揮については「期待」、外交政策転換については「注視」、という無難な(?)志位談話であった。左翼各派では、『前進』の「オバマ反革命政権打倒」には驚かないが、『人民の力』の「オバマ賛歌」には驚いた。人力の常岡さん、私は貴方を大先輩(大学も同窓)として尊敬していますが、今回はがっかり。★新日和見の川上轍さん、「感動の時期は去りつつある。新しい権力は生成されつつある。これに民衆がどのように介入していくか」、これは我々と同じトーンだ。(若杉)