編集部だより

★総選挙が来年に先送りされる感じである。麻生は、一日も長く権力にしがみついていたいのだろう。とはいえ総選挙の時期が何カ月か先になるのは、「第三極」の形成を目指す見地からするなら、歓迎である。★世界金融危機の進行する中では、時間と共に政治の転換を求める民衆の要求が、一層大きくならざるを得ないからだ。それに、政権交代の実現によって煮詰まるであろう民衆の利害を代表する「第三極」の形成には、民衆運動の現代的な内容と形態をもってする勃興が必要だが、その方面での立ち遅れの克服にわずかでも時間があった方がよいからだ。★一部の左翼は、はしゃぎ過ぎ状況にある。たしかに戦略的に見れば、資本主義の歴史的役割が終えんする時代に入った。しかし、当面の危機の深さ、資本主義にかわるシステムの発達レベル、そして政治状況を冷静に評価することができなければならない。「左」翼的ハシャギは、主体の準備の撹乱要因になりかねない。★アメリカ帝国の落日がはっきりしてきた。東アジアでも、国家間関係が流動し、労働者民衆の反乱が国境をまたいで広がり、動乱の時代に入るに違いない。日本における政治転換と「第三極」の進出は、それなりの衝撃をもって迎えられよう。地球規模の「天下三分の計」も見えてくるだろう。★「秋深し」の季節である。秋もまた良いものだ。(深山)