労働者共産党 第四回党大会
   大会コミュニケ
                労働者共産党中央常任委員会
 
  山雨来らんと欲して、風楼に満つ
不安が世を蔽う。政治的変化への予感と期待がひろがる。そのような情勢の中で、労働者共産党・第四回党大会が去る八月、東京都で開催された。
冒頭、参加代議員数が大会の成立要件を満たしていることを確認し、議長団を選出する。最初に総括決議案の提案と討議がおこなわれた。
決議案は、〇六年の第三期二中総の「第三極」形成の決議について正しかったと確認し、「各大衆運動や各レベル選挙などを通じて、『第三極』的な共同行動を党派にとらわれず推し進めていく」、「新しい労働運動を軸とした民衆運動の推進が欠かせない」点を強調した。また決議案は、「わが党の自力の党建設、および共産主義者の統合の闘い」について、「これは日本の左翼の再建と『第三極』の形成という大きな流れの中でこそ、大きな展望を持つことができる」とセクト的な自足的態度を戒めつつ、「世代交代を意識した党性・党勢の強化」が深刻に問われているとした。
討議の中では、流動する党派状況や諸地域での活動について報告がなされた。総括決議案は、全員の賛成で承認された。
次いで情勢・任務決議案の提案と討議がおこなわれた。
決議案は、世界情勢について次のように指摘した。「アメリカ一極支配体制は、…急速に陰りが増大している」「労働者人民は、新自由主義・グローバリゼーションに反対するという共通の性格を持つ闘いを徐々に強めており、広範な闘いの戦線が次第に建て直されはじめている」と。決議案は、日本情勢について次のように指摘した。「日本においても戦後の利益誘導型政治構造が後景に退き、これからの一時代の階級攻防を規定する政治構造が形作られる局面に突入した」と。決議案は、任務を次のように提起した。「福田・自公政権を打倒しよう。民衆の利害を代表する『第三極』の形成を準備しよう」「憲法改悪・戦争に反対し、新自由主義による格差拡大・貧困の深刻化、耐え難い生活苦を許さず闘いを組織しよう」「個人加入制ユニオンを主力とした新しい労働組合運動を発展させ、さらなる日本労働運動の新潮流の前進を勝ち取ろう」「地域統一戦線を実現しよう」「世代交代を実現して自力の党建設を推し進め、誠実な共産主義者との団結を推進しよう」と。
討議の中では、EUのような現象を理論的にどう捉えるかという問題、超大国アメリカと一定距離を置いた「東アジア共同体」構想に対して労働者民衆の立場から対処する態度、「第二極」政権が抱え込むであろう多様な潮流の一つとして社会民主主義をあげている点、若者を組織する方法、任務の提起の仕方などについて問題提起がなされた。情勢・任務決議案は、全員賛成で採択された。
規約一部改正案の提案と討議が行われた。これは、前文の一部を変える案であったが、保留が多数を占める形で否決された。
会計報告と会計監査報告が行われ、全員賛成で承認された。
大会は、最後に新中央委員を投票により選出した。一旦休会の間に第四期第一回中央委員会総会が開かれて新中央常任委員・同候補が選出され、大会はこの報告を受けた。
こうして第四回党大会は、全ての議事を滞りなく完了した。本大会は、それぞれの正念場のたたかいを前に、団結と決意を深く固めた大会であった。