「9条実現」の側が優勢に
  4・17イラク派兵違憲判決無視の福田政権倒せ

 自民・公明与党は、四月二七日の衆院山口2区補選で惨敗したにもかかわらず、四月三十日の衆院本会議で道路特定財源暫定税率を元に戻すための税制改定案を「再議決」する暴挙を強行した。さらに五月十三日頃には、その増税を十年間道路財源に固定化するための道路特例法案をも「再議決」せんとしている(来年度から「一般財源化」という首相・与党方針は実質ペテンである)。
 福田内閣の支持率が各種世論調査で急激に低下している。共同通信社の五月冒頭での調査では、支持率19%という史上最低ラインに転落した(四月調査で26%、発足時は六割が支持)。同調査では、暫定税率復活を72%が不適切と回答し、「民主党中心の政権」に代わるべきが過去最高の50%となり、「自民党中心の政権」の二倍近くとなった。
 山口2区補選での民主党・平岡秀夫氏(社民・支持、日共・自主投票)の大差での勝利は、「再議決」強行への批判に加え、四月から実施された「後期高齢者医療制度」への労働者人民の強い怒りを示すものであった。高齢層を差別的に狙って医療費削減を強行し、他方保険料は年金から強制的に天引きするというこの悪法は、直ちに廃止されなければならない。
 事態がここまで来ているにもかかわらず、福田連立政権を打倒あるいは解散・総選挙に追い込めない最大野党とは一体何なのか。民主党は参院の首相問責決議案の提出時期をめぐって、あれこれ国会戦術を論じているが、一方で長期国会空転を国民の支持で乗り切る自信がなく、また他方では総選挙後の政界再編の皮算用をやっているだけの話である。民主党は国会内では派手な演出をやるが、労働者人民の大衆的決起はけっして呼びかけず、国会前をシーンとさせ、支配秩序の根幹を与党とともに支えているのである。
 注目すべきもう一つの世論調査は、四月実施の朝日新聞世論調査である。「9条改正反対」が66%、賛成23%でその差を大きくひろげた(一年前は49%、33%)。改憲派の読売新聞調査でも傾向は同様である。このかんの憲法闘争の成果であるが、それだけに自民党は、究極の解釈改憲である派兵恒久法での対応を強めるだろう。
 このなかで四月十七日、自衛隊イラク派兵違憲判決が名古屋高裁で出され、確定判決となった。この判決は、バグダッドを戦闘地域と認定し航空自衛隊の空輸活動を憲法にも、イラク特措法にも違反すると判断し、また、平和的生存権を戦争協力を拒否しうる実体的権利として認めるものである。田母神航空幕僚長の「そんなの関係ねぇ」暴言、首相らの判決無視発言を糾弾し、判決に従った空自イラク撤退を実行させよう。
 潮目は変わりつつある。幕張「9条世界会議」への人波にも、それは示された。福田政権を打倒し、平和憲法実現の転換をかちとろう。