5・2国会集中ウォークが成功

 5月2日、「9条改憲に反対し、『9条世界会議』を盛り上げる5・2国会集中ウォーク」が、5・2東京実行委員会によって実施された。
 この行動は、2月24日に広島を出発して六五日間一四〇〇キロを歩き通し、七〇〇〇人もの人々が参加した「ピースウォーク」、青森を出発点とした「再処理を止めよう、9条ピースウォーク」を受けて、東京において山手線の品川、新宿、池袋、渋谷、お茶の水の各駅を起点に国会へと向かう形態をとった。午前11時ごろ出発、沿道の人々にアピールしながら歩き、2時ごろ約一五〇名が衆院議員会館前に合流、国会一周ウォークで締めくくった。
 議員会館で行われた総括集会には、山口二区の補選で当選したばかりの民主党・平岡議員や社民党・保坂議員なども出席し、大いに盛り上がった。


2008年5・3憲法集会に4300
  派兵恒久法に反対を

 五月三日の日本国憲法施行六十一周年の日、今年で八回目になる「5・3憲法集会」の共同行動が東京・日比谷公会堂の内外で行なわれ、約四三〇〇人が参加した。主催は、許すな!憲法改悪・市民連絡会など憲法関係の八団体による2008年5・3憲法集会実行委員会。
集会は、堀江ゆりさん(女性の憲法年連絡会)の主催者挨拶、「昨日、四月十七日名古屋高裁のイラク派兵違憲判決が確定しました。平和憲法を生かす運動をさらに広げよう」で始まった。
スピーチが湯川れい子(音楽評論家)、アン・ライトさん(元米陸軍大佐・元外交官、米国の女性平和団体コード・ピンク)、「9条ピースウォーク」代表四名から行なわれた。
アン・ライトさんは翌日の「9条世界会議」参加のための来日であるが、次のように語った。私はブッシュ政権のイラクへの侵略戦争の開始に抗議し、むずかしい判断でしたが軍を辞職しました。9条を守り、戦争協力に反対し、米国言いなりの政府を変えようとする日本の皆さんの運動に対し、原爆を投下した米国の国民の一人として謝罪しつつ、つよい支持と連帯を表明します。元米軍将校の彼女の発言は真摯なものであった。
政党からは、福島みずほ・社民党党首、志位和夫・日本共産党委員長がスピーチした。福島氏は25条生存権をめぐる近年の闘いに触れ、志位氏は読売新聞世論調査にもはっきり示された憲法情勢の転換を強調した。両者とも、新憲法制定議員同盟(三月発足)に参加する民主党への批判を語った。
つづいて、憲法子どもパレードが今年は壇上でも行なわれ、サンバのリズムで子どもたちが意思表示を行なった。
最後に採択された集会アピール「生かそう憲法 輝け9条」は、イラク派兵違憲判決を歓迎しつつ、ここ数年来の9条を擁護する運動の高まりによって9条改憲反対がより多数になっていることに確信を表明しつつ、当面の闘いとして「派兵恒久法反対」「憲法審査会の始動反対」を強め、より広範な共同行動を作り出そうと訴えている。
右翼街宣車が数十台徘徊していたが、参加者はその挑発をしりぞけつつ、集会後、銀座パレードを行なった。(東京W通信員)

 
幕張メッセ
5・4〜6「9条世界会議」
  15000のうねり

 5月4日、三日間にわたる「9条世界会議」が開幕した。開場前から長蛇の列ができ、一二〇〇〇人の会場が満杯となり、三〇〇〇人が入れないという状況であった。
 基調講演を、一九七六年ノーベル平和賞受賞した北アイルランドのマイレッド・コリガン・マグワイアさんと、国際平和ビューロー元会長でアメリカのコーラ・ワイスさんがおこなった。マグワイアさんは、「アメリカは戦争をやめ、イラクの人々に謝罪すべき。9条を放棄しようとする動きが日本にあることを憂慮している」と述べる。ワイスさんは、「9条を世界中の憲法に入れるお手伝いをするためにここに来た。人類が倒すべき相手は、貧困、無知、人権侵害、環境破壊…。戦争は、人類の敵を増長させる」と語る。
 9条ピースウォークの登壇、内外からの多くの発言があったあと、「ねがい」と「第九」の大合唱が行われ、初日の第一部が終了した。9条を世界へのうねりがつくりだされる「歴史的瞬間」(「9条世界会議」日本実行委員会共同代表・吉岡達也さんの「開会の言葉」)に相応しい集いであった。(東京N通信員)