「このままでええの!日本と世界
10・21反戦共同行動in京都」に1200名

  新自由主義と戦争に抗して

 十月二十一日、京都市の円山公園野外音楽堂で、「このままでええの!日本と世界 10・21反戦共同行動in京都」が行なわれた。主催は「10・21反戦共同行動実行委員会」で、約一二〇〇名が反戦集会およびデモ行進に結集した。
 この実行委員会は、六十年安保世代を中心に今春国会前連続座り込み等を行なった「9条改憲阻止の会」の関西の人々から最初に提起され、京都・大阪などの市民運動・労働組合の人々がひろく参加して形成されたもの。
 集会のスローガンには、「加害の歴史をかくすな!」「侵略戦争の道をひらく憲法改悪を許さない!」「イラクから米軍と自衛隊は撤退せよ!テロ特措法反対!」「沖縄・韓国・日本国内の米軍再編反対!沖縄・日本からすべての米軍基地を撤去せよ!」「格差社会を打ち破り、人らしく生きられる世界を!」「あらゆる差別に反対し、人権を確立せよ!」「子どもたちに未来を、教育の国家統制反対!」「治安弾圧反対!天皇制の賛美を許さない!」などが掲げられた。
 前段に反戦ライブが行なわれた後、午後一時から集会が始まった。実行委員会の主催者あいさつの後、友部正人さんやパンタなどの歌・演奏、岡真理さん(京大教員)の講演「私とパレスチナ」が行なわれた。続いて、「生きさせろ、こんな日本は変えよう」と題して、作家・雨宮処凛さんと服部恭子さん(洛南ユニオン書記長)との対談形式によるトークが行なわれ、格差社会の拡大、日雇派遣の増大など現状をどう変えていくかがアピールされた。
 沖縄民謡の後、国会報告。山内徳信参院議員からのアピール(代読)、辻元清美衆院議員からは、新テロ特措法と改憲に反対する報告を受けた。
 続いて、沖縄からのアピールを安次富浩さん(名護ヘリ基地反対協代表委員)が行ない、教科書検定意見撤回の闘いと9・29県民大会での十一万六千名の結集、東村高江でのヘリパッド建設と辺野古新基地建設に反対する闘いを報告した。辺野古の闘いでは、全国からのカンパでゴムボート二隻を買い、デタラメな環境影響評価を許さない闘いが進んでいることを報告、最後にアジア全体から米軍基地をなくそうと訴えた。
 そして連帯あいさつでは、無年金訴訟原告団の玄順任団長、ウトロを守る会、「心の教育」はいらない!市民会議、アジア共同行動・京都、反原発運動などからアピールを受けた。
 最後に、集会宣言案を採択し、趙博さんの指揮で全員立ち上がってインターナショナルを歌った後、京都市役所までのデモ行進を行なった。
 集会宣言は、新テロ法反対、アフガン・イラクからの自衛隊撤退など直面する課題を掲げつつ、新自由主義グローバリゼーションに対決する諸闘争を強め、来年七月の洞爺湖サミット首脳会議反対の課題も意識して、共同行動をさらに進めようという主旨であった。
 今秋の闘いは、日本の政治方向を左右する大きな闘いになっている。新テロ特措法案を廃案とさせること、軍命を削除して歴史を歪曲する教科書検定意見を撤回させること、これらは自衛隊海外派兵と右傾化という近年の流れを大きく変える闘いである。沖縄の新基地建設の阻止、そして日朝関係の正常化、憲法情勢もこれに連動している。また派遣先での違法実態や日雇派遣の是正など、非正規労働者の闘いも派遣法改正論議で重要な情勢に入っている。
 我々はこれらの闘いを、ブルジョア二大政党間の矛盾を突いておしすすめ、具体的成果を勝ち取るとともに、「第三極」的政治勢力を結集しつつ、福田政権・自公連立政権を打倒していこう。(関西N通信員)


「9条改憲阻止の会」が10・15〜11・1連続行動を展開
  テロ新法・9条改憲阻止かかげ

 9条改憲阻止の会は、この間、9条改憲を許さない10・20秋季共同行動実行委員会を立ち上げて闘いを展開してきた。国会前連続座り込み・周回行動を10月15日から11月1日まで貫徹し、10月20日には新宿駅周辺においてデモと街頭情宣をおこなった。
 10月15日、「9条改憲阻止」「テロ特新法制定阻止」の横断幕を掲げ、「集団自決」日本軍強制の事実を隠ぺいする教科書検定意見の撤回を求めて11万人が結集した9・29沖縄県民大会を報じる琉球新報と沖縄タイムスを張った立て看板を置いて、国会前連続座り込み・周回行動を開始した。冒頭、沖縄からの行動団による首相官邸や議員会館への要請行動に連帯し、また焦りを深めて看板に見入ったり論争を仕掛けてくる右翼に対応するなど、引き締まった滑り出しとなった。銀杏を拾いながらの国会周回行動は、二回目から警察の「たすきを外せ」という執拗な妨害に直面することとなる。
 10月20日の新宿周辺デモには、一五〇名が参加した。大久保公園を二時に出発し、「九条改憲を許すな」と大書した赤旗と「9条改憲阻止の会」の幟旗を林立させて、行進しながら沿道の市民にアピールした。デモの途中で順次グループ別に分散して街頭情宣に移行し、再度東口に集結して大演説会を開催。通行中の市民も加わって、にぎやかな集いとなった。翌21日には、京都の集会(別掲記事)に東京から十数名が参加し、交流した。
 週明けの10月22日以降も、国会前に座り込む。福田・自公連立政権は、十七日にテロ特新法案を閣議決定し、二十三日には国会審議にかけてきた。この情勢の中で、毎日朝の九時半から夕方の五時まで、入れ替わり二〜三〇名が座り込み、ゆったりアピール行動をつづけた。そしてテロ特措法が期限切れとなる11月1日、集めた銀杏をつまみに、旧法期限切れを祝し、新法成立阻止への意志を固めて缶ビールを呑む。煎りたての新鮮な銀杏が好評だった。
テロ特新法阻止の闘いはこれからが本番。参加者は、国会前での再会を約して散会した。(東京M通信員)


10・14大阪
  戦争あかん!基地いらん!07関西のつどい
        沖縄・岩国・グアムと共に

 十月十四日、大阪市の大阪城野外音楽堂にて、「許すな!テロ対策特措法の延長」をメインスローガンに、「戦争あかん!基地いらん!07関西のつどい」が開催され、約一二〇〇名が参加した。
 主催は、おおさかユニオンネットワーク、大阪東南フォーラム平和・人権・環境、沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会、しないさせない戦争協力関西ネットワーク、日朝日韓連帯大阪連絡会議、南大阪平和人権連帯会議の六団体呼びかけによる実行委員会。協賛団体が大阪平和人権センター。
 集会では主催者を代表し、全港湾の加来氏があいさつ、9・29沖縄県民大会に連帯しつつ、テロ特措法と新法をつぶし自衛隊を撤退させようと訴えた。
 続いて、グアムから来阪のチャモロネーション(先住民族チャモロ人による反基地・民族解放の団体)代表がアピール。グアムへの海兵隊移転強化に反対する。グアムには一九四四年に日本軍支配からアメリカの再占領に替った。沖縄の反基地に連帯し、グアム米軍基地強化に反対すると訴えた。
 沖縄からは、ヘリ基地反対協の安次富さんがアピール。9・29県民大会は、戦争への危惧を感じとった人々の大結集であり、反基地と連動している。我われは、海兵隊の沖縄からグアムへの移転を訴えたことはない、全アジアからの米軍基地撤去を訴えている。
 岩国からは、岩国の住民投票の成果を活かす岩国住民の会の大川さんがアピール。岩国市民投票で空母艦載機移転を拒否していることに対し、政府は市庁舎建設の補助金を全面カットして露骨ないやがらせをしている。岩国市民と井原市長は、こんな汚い圧迫には負けない。全国からの一層の支援を。
 集会は、辻元衆議院議員の国会報告、9条世界会議、平人センターなどの連帯アピールが行なわれた。最後に、11・3憲法集会への結集や、大阪府議会での検定意見撤回意見書採択をめざすことなどを確認して、デモ行進に出発した。(大阪S通信員)