編集部だより

▼自宅の自然環境の変化はこのかん著しいものがあった。ほんの数年前までは、狸が現れたり、雉の親子が塀の上を歩いたり、天井裏に2mほどの青大将が住みついたりと、なかなかの楽しみがあったものだ。裏の林の宅地造成で、そうした風景が過去のものとなってしまった。▼鶯の声も、とんと聞けなくなった。毎朝カラスが騒がしかったものだが、すっかり静かになっている。これは、東京都のカラス狩りの影響なのかもしれない。▼ネズミがあまりいないのは良い。少なくとも家には住みついていない。けっこうまだ田舎だからなのか。▼クロアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、ルリタテハ、アカタテハ、おにやんま、ぎんやんまなどが見られるが、最近南方系のきれいな蝶も現れるようになった。温暖化の影響なのだろう。▼変化といえば、政治の風がわが家にも吹き込んできた。先日、警視庁公安部がよど号関係でのガサ入れに訪れたのだ。全国二〇箇所だとか。▼「拉致問題」の利用をはじめ右寄り強硬路線への回帰で踏ん張ろうとした安倍政権だが、時を経ずして「松岡」「年金」に足元をすくわれてしまった。政界の変化も注目だ。▼このところ東京は、最高気温25度C超の日が続いた。今年は猛暑だという。暑さの苦手な私としてはうんざりである。猛暑を忘れるような「夏」になってほしいものだと思う。(深山和彦)