編集部だより

★師走の二十日、国立社会保障・人口問題研究所から2055年までの推計人口が発表された。それは、いろいろな意味で衝撃的なものである。★総人口は、46年に一億人を割り、五十年後には、今よりも三割減少する。65歳以上の高齢者は、今の倍の40%余りとなる。合計特殊出生率は、前回の推計1・39から大幅に低下して1・26に低下する。15〜64歳のいわゆる生産年齢人口は、ほぼ半減する。★社会構造に大きな変化が生じるのは、必至である。04年の年金制度改革で、自民・公明の与党は、厚生官僚の甘言にのって、「この改革で百年間は安心」などといっていたが、これが全くの誤りであったことがまたもや例証された。恥を知る政治家ならば、「万死に値する」ことを自覚すべきであろう。目先の利益に走る資本家たちは、適切な諸条件を整備することなく、外国籍の労働者を利用し、労働問題とともに民族問題が頻発するであろう。★史上類をみない猛スピードの超少子高齢化の根本原因は、産みたくても産めない状況を放置してきた資本家階級とそれを後押ししてきた自民党などの政策にある。新自由主義による労働法制の相次ぐ改悪で、非正規労働者は三割となり、その上に「労働ビックバン」で賃金・労働条件を更に悪化させようというのである。何と愚かな……。(竹中)