8・30都庁包囲行動で、石原・中村を糾弾
   教基法改悪先取りの都教委

 八月三十日、「石原・中村都教委の暴走をとめよう!教育基本法の改悪をとめよう!8・30都庁包囲行動」が東京都庁前などで行なわれ、教育労働者、市民など約四百名が参加した。主催は、都教委包囲・首都圏ネットワーク。
 新宿西口近くの柏木公園に午後三時から集まった参加者は、約百名の先発隊を都庁に送りつつ、集会後約三百名で都庁包囲デモに出発した。「日の丸・君が代」不当処分を撤回せよ!等の、このかんの東京都教育委員会との闘いのスローガンとともに、今秋臨時国会に継続審議となっている教育基本法改悪案を廃案にせよ!などを叫んで行進した。
 また、ちょうどこの日に、石原都知事の国威発揚的な意図などの下に、東京都が二〇一六年オリンピックの立候補都市と選定されたが、これに対し「東京オリンピック反対!予算を教育と福祉に使え!」とのシュプレヒコールも挙げられていた。
 都教委が入る都庁第二庁舎前では、デモを停止し、庁舎前にひろがる先発隊とともに都庁を包囲し、都教委と石原都政を糾弾する声をとどろかせた。デモを新宿繁華街まで貫徹したあと、新宿文化センターで討論集会を行なった。
 この毎夏恒例となってきた都庁包囲行動は、今年で三回目。横山教育長による〇三年の「10・23通達」により「日の丸・君が代」起立・斉唱が強制され、〇四年卒業式などで大量処分が強行されて以降、その撤回などを求め、被処分者を始め首都圏の教育労働者や市民によって続けられている。
 しかしその後も、中村教育長による〇六年の「3・13通達」(生徒への「日の丸・君が代」強制を職務命令で教員に強制するもの)、また今年五月三十日、東京地裁の板橋高校卒業式裁判では、元教員の藤田勝久さんによる式開始前のコピー配布をもって威力業務妨害罪とする有罪判決が出されるなど、きわめて反動的な状況が続いている。
 来春の都知事選挙へ向け続投を明らかにした石原、教育基本法改悪の先取り的実施で全国の先頭を行く都教委、そして登場しつつある右翼ナショナリスト安倍政権、これら悔い改めない反動派=右派を打倒するための広範な共同戦線が求められている。(東京W通信員)


8・12〜15第35回釜夏祭り
  助け、助けられて生きる

 八月十二日より十五日まで、大阪市・釜ヶ崎で「第三十五回釜ヶ崎夏祭り」が三角公園で行なわれた。
 釜夏祭りは七三年にその第一回が、手配師やヤクザ、西成警察の襲撃をはねのけて闘い取られた。「第二のふるさと」の釜ヶ崎でお盆をおくる日雇労働者が、一年の疲れをとり、英気を養う夏祭りも三十五目となった。
 今年のメインスローガンは「お互い助け、助けられて生きる夏祭り」で、戦争をしない、させない! 格差拡大と排除のない社会の実現を! 安心して働き、生活できる釜ヶ崎を創り出そう!とスローガンが掲げられた。
 十二日、前夜祭が夕方から三角公園で始まる。山田実・夏祭り実行委員長が夏祭りの歴史を解説し、野宿しなくてもよい町へ釜ヶ崎をつくりかえていくため、夏祭りも大いに楽しもうと述べた。続いて、わてら釜ヶ崎、野宿者ネットワーク、釜ヶ崎講座などから連帯あいさつがあった。
 ソプラノの渡辺千賀子さんが童謡や平和の歌をやさしく、力強く歌い、その後『三十日の夕日』が上映され、仲間達はおおいに楽しんだ。
 翌十三日より十五日まで、連日暑い中、三角公園には屋台が並び、ヤグラの回りで夜は盆踊りが連日行なわれた。十三日はのど自慢、十四日はスイカ割り。十五日はすもう大会が盛り上がったが、夕六時より慰霊祭が行なわれ、この一年に亡くなった仲間に皆で黙祷を行なった。また、祭り中はアルミ缶が特別価格の引き取りで、祭りの通貨と両替され、これで労働者達はおおいに楽しんだのである。こうして四日間の夏祭りは、新たな釜ヶ崎の闘いへのエネルギーを貯えて終わった。
 なお、「釜ヶ崎講座」は、恒例の「夏祭りツァー」を十五日に開催した。
 例年夏は、釜ヶ崎の一年の変化を学ぶことを中心に行なわれており、NPO釜ヶ崎支援機構の山田理事長より説明を受け、この一年新しく支援機構で運営されている「高齢日雇労働者就労支援センター」としての「禁酒の館」を見学した。その後、地区内でのアルコール依存症の方の支援活動を行なっている「希望の家」の見学などを行ない、夏祭りに合流していった。(関西Si通信員)