6・17大阪
 「アリランのうた−オキナワからの証言」上映と講演の集い
   大江・岩波沖縄戦裁判支援と連動し

 六月十七日、大阪市の港区民会館大ホールで、「アリランのうた―オキナワからの証言」上映と講演の集いが開催され、約二七〇名の参加で会場はうまった。主催は、同上映実行委員会。
 この上映・講演会は、自由主義史観研究会を名乗る人々が元軍人らを原告として、沖縄戦で日本軍による住民「集団自決」強要はなかった、「皇軍の名誉を回復する」のだなどとして、昨年八月、大江健三郎氏や岩波書店を名誉毀損等で訴えた裁判が大阪地裁で進行する情勢の中、こうした右派勢力の歴史書きかえ、教科書書きかえの策動に断固反撃する意味も込めて、これまで沖縄民衆連帯などの運動にたずさわってきた関西の諸団体の共同行動として取り組まれたものである。
 最初に、服部良一さん(沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会)の司会あいさつで始まり、実行委員会から川嶋繁夫さん(全港湾大阪支部)が、「沖縄戦での十四万の民衆の犠牲、一万から二万といわれる沖縄に強制連行されていた朝鮮民衆。この映画の登場人物一人ひとりの表情、言葉を見聞していただきたい。誰が真実を語り、誰が嘘をついているのか分かると思う」と主催者挨拶を行なった。
 この映画は、在日朝鮮人二世の朴壽南(パク・スナム)さんを監督として一九九一年に、いわゆる「従軍慰安婦」の生き残りの人々が日本に国家補償を求めてしだいに立ち上がる情勢の中で制作された。映画は、強制徴用された元朝鮮「軍役夫」の生き残りの人々、渡嘉敷島・座間味島などでの生存者の人々へのインタビューを中心に展開される。映像には、先述の大江・岩波沖縄戦裁判の原告の一人でもある梅澤裕元少佐(座間味島第一戦隊長)が靖国神社から出てきたところを、パク・スナムさんから「従軍慰安婦」について問われるシーンもある。彼の反応は……。
 上映後、パク・スナムさん、金城実さんのトークがあった。パクさんは、「言葉にはゴマカシがあるが、映像には目をそむけられない。『従軍慰安婦』という表現は誤まりで、天皇の軍隊の性奴隷として民族差別と女性差別の極限の姿だ。これをテーマに今作では沖縄戦の隠された実相を描いた。次作では、『集団自決』の検証のカメラを回し始めている。絶大なご協力を」と語った。
 司会が山内小夜子さん(小泉靖国参拝違憲アジア訴訟団)に代わり、萩原一哉さん(立命館大学)が、次回九月一日公判の沖縄戦裁判の支援を呼びかけ、討論等で終わっていった。(関西I通信員)


東京6・17
 米軍再編反対・北東アジアに平和を!集会
   平澤の強制収用に抗議

 六月十七日、東京都の文京区民センターで「米軍再編反対・東北アジアに平和を!6・17集会」が開かれ約二百名が参加、日本・沖縄、韓国の民衆連帯で米軍基地強化に断固反対していくことを確認し合った。主催は、日韓民衆連帯全国ネットワークなどによる集会実行委員会。また、集会前には同主催で、神田でのデモ行進も行なわれた。
 集会では、日韓ネットの渡辺健樹さんの主催挨拶の後、東京新聞社会部記者で防衛庁担当の半田滋さんが、日米軍事再編「最終報告(ロードマップ)」を斬る、と題して講演。「第一軍団の移転は、在日米軍基地の基本的性格が、日本防衛のためから世界的出撃拠点に変わるということ。この米軍を後方支援するために、自衛隊の海外派遣も、自衛隊法第百条の雑則から第三条の本務に変えられようとしている。」「基地があっちへこっちへではなく、日米同盟を変える軍事再編として捉える必要がある」と的を射た話しであった。
 集会のもう一つのメインは韓国からのゲスト、平澤米軍基地拡張阻止汎国民対策委員会のチョン・ヨンジンさんの報告である。韓国ノ・ムヒョン政権は五月四日から五日にかけて、ピョンタク(平澤)で軍隊三千人を含む一万五千人以上を動員した行政代執行を強行した。
 チョンさんは、「基地反対住民ら一千人が排除され、その半数が負傷させられた。この代執行は、軍作戦が一般国民を対象として行なわれたもので、光州事件以来のもの」と事態の重大性を指摘。(会場で代執行時のビデオも上映されたが、座り込み排除の合間に光州事件の映像が折り込まれている)。「当局は住民代表をいまだに釈放せず、現地を鉄条網で封鎖し、六月末までに住民は退去せよと迫っている現状だが、明日には第三次国民大会を開き、七月には第四次大行進を行なって拡張阻止をあくまで闘っていく。」
 また、ピョンタクの事態の背景としては、「駐韓米軍の『戦略的柔軟性』と、韓米軍事同盟の対北から対中国、対中国封鎖同盟への変化、これらが今年一月韓米で合意された。西海岸のピョンタクに移転・拡張し、中国をにらみ、世界中に出撃する拠点となる。米軍は、統一以後も駐留する方針を今年十月に出そうとしている」と報告した。
 各地からの報告では、座間については基地撤去神奈川県央共闘の桧鼻さん、沖縄については一坪反戦地主会関東ブロックの吉田さん、岩国については岩国市議の田村順玄さんが発言。田村さんは、六月の市議会本会議で艦載機移転受け入れ派が質問攻勢をかけるなど、井原市長への圧力が強められており予断を許さない情勢が続いている、さらに全国の皆さんのご支援を、とアピールした。
 各団体からは、脱WTO草の根キャンペーンの大野和興さん、韓統連の宋世一さん、アジア平和連合ジャパン、韓国良心囚支援全国会議、枝川裁判支援連などの連帯発言があった。
 参加者はいつものという感じであったが、内容のある集会であった。(東京W通信員)


三悪法を廃案へ!6・15大阪緊急行動
  臨時国会へ闘いは続く

 六月十五日、午後六時十五分より、中之島公園の大阪市役所横の女性像前にて、雨の中にもかかわらず二百五十名が参加して、「三悪法を廃案へ!6・15大阪緊急行動」が取り組まれた。
 呼びかけたのは、「大阪労働者弁護団」、「草の根の力をつちかい改憲ストップ!5・3大阪憲法集会実行委員会」、「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」の三団体。
現代の治安維持法・共謀罪法案反対! 教育を国家のものにする教育基本法改悪反対!憲法改悪のための国民投票法反対!として、緊張する国会状況の中で、「三悪法を廃案へ!」の緊急行動として取り組まれたものである。
集会は、永井さん(関西救援センター)の司会の下、まず永嶋弁護士(大阪労働者弁護団)が、「今日、まだ共謀罪の法律の成立をみず、迎えられるとは予想していなかった。四月以降の皆での大衆的取り組みが阻止をしてきた」とアピールした。
続いて、原田さん(5・3大阪憲法集会実行委)が「国民投票法案は、改憲のための手続きのための法案であることは明白だ。民主党案は危険だ。法案を成立させないよう闘っていこう」とアピール。
今井さん(危ない教科書大阪の会)は、「今日の衆議院の教育基本法問題特別委員会理事懇談会で、与党と民主党提出の両法案の継続審議が決まった。審議を明らかにせず一気に成立させようとした政府・与党に抗議する。臨時国会で法案の批判をぶっつけていこう」とアピールした。
続いて、大阪教育合同労組の勢能さんと全日建連帯関生コン支部の川村さんが、この間の各労組の取組みを報告し、中北さん(憲法集会実行委)がまとめを行い、吉本全港湾青年部長のスローガン提起で集会を終えた。
参加者は雨にもかかわらず、「悪法を廃案へ」と訴えながら、大阪駅前桜橋交差点までデモを行なった。
関西では、六月六日に関西共同行動主催の、「改憲は、教育からというキョーボー」とする斉藤貴男さんの憲法学習集会が行なわれ、また、今6・15緊急集会の翌日には、大阪憲法集会実行委主催で「憲法改悪のための国民投票法に反対する!」との6・16緊急市民集会が、笠松健一さん(日弁連)を講師に開かれるという積み重ねの中で、諸行動が取組まれている。
三悪法を廃案へ! 今秋臨時国会を前に取組みを崩さず、更に大衆的取組みを深め、関西でも闘いは続いている。(関西Si通信員)


東京・江東区
  6・25枝川朝鮮学校を応援する集い
     「とりあげないで
        わたしの学校」


 六月二五日、東京都江東区で「6・25枝川朝鮮学校を応援する集い」が江東区文化センターで開かれ、大ホールに入りきれない八百名ほどの大盛況であった。主催は、枝川裁判支援連絡会などによる集い実行委員会。
 枝川朝鮮学校(現在は東京朝鮮第二初級学校)は埋立地の江東区枝川にあり、今年三月に学校創立60周年を迎えている。日本の植民地支配から解放された直後からの、民族教育の長い努力の歴史である。
 〇三年十二月、石原都知事の東京都は突然この枝川朝鮮学校に対して、校舎を取り壊して敷地を明渡せ、九十年以降の地代相当額を払えとして東京地裁に訴えてきた。これは、美濃部都知事時代の一九七二年、都が枝川朝鮮学校に一九九〇年までの都有地の無償貸与を決めたこと、またその期間満了後も協議し善処したいとしていたことを一方的にくつがえし、民族教育を破壊しようとする不当な提訴であった。
 以来、枝川朝鮮学校を守ろう、「とりあげないでわたしの学校」の声は、在日朝鮮・韓国人はもちろん江東区内外の日本人にも、そして韓国の人々にも広がってきている。
 6・25の集いは、大きな支援集会としては〇四年の7・24都民集会、〇五年の学校での3・10コンサート集会に続く三度目のものであるが、裁判が大詰めを迎えるなか、最大規模の参加者であった。
 集いは中村まさこ江東区議の司会で、最初に、生徒さんたちの歌と踊りが行なわれた。昨年の支援集会のカンパで作ったという民族衣装で、小さい子たちも一生懸命演じていた。生徒さん代表からは、支援お礼や「わたしたちが大人になる頃には、祖国は統一されているでしょう」との挨拶があり、大変よいものだった。
 続いて、支援カンパによる枝川朝鮮学校支援基金の報告が、田中宏共同代表から行なわれた。一年繰上げで目標を達成し、スクールバスを贈呈できること、今年度は遊具・教材を購入したいとのことであった。
 そして、スクールバス贈呈式が行なわれ、基金の大津健一共同代表からソン・ヒョンジン(宋賢進)校長へ車のキーが渡された。
 枝川裁判弁護団のキム・ジョンソク(金舜植)、師岡康子、新美隆さんら弁護士が紹介され、代表して新美さんがアピール、「裁判のポイントは、かっての東京都の二十年無償貸与がなぜ成立したのか、その意義を明確にさせること。今の都側は期限切れという形式論でしかなく、こちらが攻勢に立っている」との力強い報告であった。
 集いの後半は、民族学校の高校生を描いて話題の映画『パッチギ!』(監督・井筒和幸)の上映。井筒監督を交えたトークも行なわれた。最後に、「イムジン河」を皆で歌って閉会した。
 民族教育の権利、とくに歴史的経過を踏まえれば在日朝鮮・韓国人の民族教育の権利は、行政が保護すべきマイノリティの基本的人権の重要な一つである。日本人にとっても、日本の社会での他の諸民族との共生・相互理解を深めていくうえで公共的価値の高いものである。都もかってはそう判断したのだろう。
 海外から多くの人々が日本に移り住んでいる今日、石原都政はまさに逆行、反動以外の何者でもない。都はいまからでも提訴を取り下げるべきであるが、この枝川学校問題は、来春の都知事選でも都民の審判を下すべき重要問題であるだろう。(東京東部A通信員)