2・12「自衛隊をイラクに送るな!戻せ!練馬集会」に750名
  全部隊が即時撤収せよ

二月十二日、都立城北中央公園競技場で、「自衛隊をイラクに送るな!戻せ!2・12練馬集会が、実行委員会の主催、WORLD PEACE NOWの協賛で開催された。この集会には、練馬区職労などの多くの労働組合な市民団体のほか、社民党、新社会党、共産党なども含め、七五〇名が参加した。
はじめに主催者を代表して、戦争に協力しない!させない!練馬アクションの池田五律さんが立ち、「この一月から、東部方面隊からの第九次イラク派兵が続けられている。今日も第三派が出発し、右翼が『激励』と称して基地周辺に集まってきている。私たちは、自衛隊をイラクに送るな!戻せ!の声を大きくあげていこう」と訴えた。続いて、立川テント村、人権回復を求める石川島播磨原告団、すべての基地にノーを!ファイト神奈川などから発言があった。
参加者は、集会宣言を全員の拍手で確認した後、第一師団司令部のある練馬の基地に向け、沿道の市民に反戦のアピールを行いながらデモを貫徹した。基地の南門で、抗議・申し入れを行って、その日の行動を締めくくった。
イラクでは、アメリカの占領下で、民衆の反米・反占領抵抗闘争が拡大してきたが、いまやイスラム教スンニ派住民とシーア派住民の間の内戦の危機もおきて占領支配は混迷を深めている。イラクを中東における一大軍事拠点に変え、石油支配を揺るぎないものにしようとしたアメリカの企図は、惨めにも破綻しようとしている。それどころか戦乱の渦中に占領軍がとり残される事態が現出しようとしてさえいる。自衛隊も例外ではあり得ない。
 日本政府は、陸自の五月撤退で米英豪の了解を取り付けたようだが、しかし空自を居残らせ、米軍への空輸支援を継続しようとしている。自衛隊を速やかに撤収させねばならない。(東京M通信員)


2・19滋賀
  日米合同軍事演習反対!あいば野集会
    許すな都市型戦闘訓練

 二月十九日午後二時から、滋賀県高島市今津町の橘公園で「日米合同軍事演習反対!2・19あいば野集会」が開催され、関西各地から約二五〇名が参加した。主催は、同集会実行委員会。
 陸上自衛隊中部方面隊と米海兵隊とによる日米合同実動演習が、ここ陸自饗庭野(あいばの)演習場で、三年ぶり八回目のものとして強行される。期間は、この日十九日から三月三日までの十三日間。
こんどの演習の内容の一つは、あいば野演習場内にすでに設置されている都市型戦闘訓練施設を合同演習としては初めて使い、都市ゲリラ戦に備えるもので、朝鮮民主主義人民共和国を仮想敵国として実施されるものである。
また、あいば野と同時実施として岡山の日本原演習場でも、初めての日米共同演習が強行されている。
集会では地元滋賀からをはじめ、沖縄から豊見山雅裕さん(平和市民連絡会、沖縄民衆連帯)、大阪から中北弁護士(しないさせない戦争協力ネットワーク)、奈良、和歌山、尼崎などから、あいさつが行なわれた。
連帯メッセージは、韓国の平澤米軍基地拡張阻止・汎国民対策委員会からのものをはじめ、基地撤去をめざす神奈川県央共闘会議、非核市民宣言運動ヨコスカ、ピースリンク広島・呉・岩国、新しい反安保行動をつくる実行委員会などから寄せられた。
集会は、「母なるびわ湖を軍靴で荒らすな! アジアの民衆に連帯し闘おう!」との集会決議を確認したあと、陸自今津駐屯地の周辺を回るデモ行進を行なった。
私たちは、憲法9条改悪に反対し、在日米軍再編強化および米軍と一体化して戦争に行こうとする自衛隊に反対して、反戦平和の闘いを前進させていかなければならない。
(関西N通信員)


2・15〜16
  神戸空港の強行開港に抗議
    「無理」と「危険」が満載


 神戸空港強行開港前夜、二月十五日に神戸空港開港反対シンポジウムが行なわれ、神戸市立婦人会館にて二百数十名の参加のもと、「無理」と「危険」が満載の空港の実態が明かにされた。
 発言者は、長年に亘り反対運動を展開された中田作成氏、神戸港水先人の渡辺茂氏、昨秋の市長選に出馬した瀬戸恵子氏、海洋環境調査を実施した讃岐田訓 氏、航空安全連絡会議の森徹次氏、裁判闘争について東條健司氏の各氏である。
 渡辺氏は港の専門家として、「船舶は限定された灯りで航行するが、背景に航空機の照明があれば運行が妨げられかねない。また航路=水域は、船のエアードラフト(水上部の高さ)を考慮せねばならず、航空機の低空飛行により水域が限定されてしまう」と指摘。
 財政問題について瀬戸氏は、「税金を使わない空港建設という現市長の公約が、なしくずしにされようとしている、財源なき空港建設だ」と訴えた。
 また讃岐田氏は、空港建設により淀川からの汚染水が湾内に滞留し、汚染が広がった事を報告、「空港島の撤去しか環境回復の方法は無い」と述べた。
 ジャンボ機パイロットである森氏は、「三空港が密接した空域で、乗員は不安を感じている」「(市は、六甲おろしによる影響は無しと報告しているが)パイロットの教科書には『六甲おろしは危険』とある」と話し、参加者一同、背筋の寒くなる場面もあった。
 司法の場でも反空港の正当性を、と地裁から最高裁までの裁判闘争の報告を東條氏が行なった後、中田氏から、不安とわだかまりを残したままの空港開港を認めず、今後とも検証と監視を、とまとめがあった。
 なお、開港当日の翌十六日には、開港抗議集会が二百人の参加で神戸市役所前にて行われた。また空港現地でも、およそ二十人がプラカードを掲げて抗議し、騒音調査も行われた。
 空港建設の是非を問う住民投票請求運動の盛り上がりのあと(市議会で請求は否決された!)、反対派統一の市長候補は出ず、多くの市民が残念な思いを抱いたのは事実であるが、もう一度、危険と隣り合わせ・市民に更に負担を押し付ける空港は不要!と、あらゆる方法で訴え続けていこう!
 空港島のある神戸港は、敗戦後数年間占領下にあり、74年の完全返還まで米軍の一部使用が続く。朝鮮戦争・ベトナム戦争下で米軍艦が補給修理等の名目で寄港したのだ。現在は、明るいミナト神戸・・・ではなく、米軍機を修理した新明和工業も健在ならば、自衛艦も停泊しているのが、本当の姿なのである。神戸「軍事空港」の可能性は誰の目にも明らかと言わねばならない。反空港を闘う全国の皆さん、共に「神戸空港は廃港へ」の声を!(関西・東峰団結小屋維持会会員N)