編集部だより

★二面記事にもあるが、米大使館前での大日本愛国党の「親米」ぶりには驚いた。「星条旗よ永遠なれ」も大音響で流していたが、「君が代」より好きなのか? 赤尾敏以来の右翼親米派も、ここまで来ると戯画以下だ。★しかし戦後の天皇ヒロヒトこそ、「親米」の最たるものであった。最高戦犯を免責し、天皇制を救ってくれたアメ帝に感謝し、沖縄を売り渡すまでした。だから天皇主義を日本右翼の核心とすれば、案外、愛国党の「親米」は右翼の主流派なのかも。★他方では、これは新右翼系だが、「我々右翼と、反米で統一戦線を組む気はありませんか」と当社へ真面目に問い合わせてきた人もいる。その方針はありませんと丁寧にお断りしたが、右翼の分散も甚だしいのだろう。★右翼自体はどうでもよいが、イラク戦争によって、「反米」は若い人たちのサブ・カルチャーにも入ってきている。近年、ヒロシマ・ナガサキって「無差別テロ」じゃん!という言い方も耳にする。全共闘世代は、ヒロシマ・ナガサキを「反米」の根拠にすることを、政治的考慮をもって封印してきたはずなのだが。★「社会主義」か「資本主義」かではなく、「反米」か「親米」かという物差しが流行るのは、マルクス主義者にとって素晴らしい事態とは言えない。しかしそれが情勢の反映である以上、ある意味適応しなければならないのだろうか。(若杉)