編集部だより

★ 歴史上の革命を振り返ると、その過程は、没落する体制の「改革」をめぐる権力中枢の内部抗争として始動している。律令国家樹立への過程を開いた「大化の改新」、鎌倉幕府樹立への過程を開いた「保元・平治の乱」、明治維新への過程を開いた「桜田門外の変」などである。形態は、「暗殺」「クーデタ」の類である。★今回の政治劇は、一名の自殺者は出ているが、多くの「女刺客」が放たれている割に、まだ血は流れていない。とはいえ、小泉が「反対派」について、本気で世が世なら「打ち首だ」と言い放つ事態に入っている。深刻である。★戦後体制を統合してきた利益誘導型政治は、「反対派」とともに政治の片隅に追い遣られた。しかし支配階級の内部抗争は今回の政治劇を通して、超大国アメリカをバックとした市場原理主義勢力と、東アジア重視の第三の道派との対立へと収斂されていくだろう。前者は、資本主義の延命のために社会の崩壊を促進する路線であり、後者は、前者の路線と労働者民衆の包摂(社会の統合)とを両立させようとするマッチ・ポンプ路線である。★労働者民衆による第三極の形成。それで役者がそろう。いま産みの苦しみの中にある。「非正規労働者」、「地域」、「東アジア」が鍵となる。大会決議を指針に、一歩いっぽ模索していくことの中で、見えてくるに違いない。(深山)