労働者共産党 第三回党大会
       コミュニケ
                   中央常任委員会

 七月の過日、全国から代議員が参集し、労働者共産党第三回大会が開催された。
 今大会は、非正規労働者の増大と社会の二極化、憲法改悪攻勢と憲法論争の激化、広範な左翼の共同布陣の形成という課題の浮上、東アジアとの関係の政治焦点化など、内外諸矛盾が先鋭化しはじめた時代状況に対して、これに如何に対処するかが問われた大会であった。
 議長団が選出され、開会が宣せられた。
 大会は冒頭、第二期の期間中に亡くなった熊本五郎同志、藤井利明同志に対し、黙祷を行なった。
 そして議案の提起、討論、採決の議事に入った。大会は、中央委員会提出による総括決議案、労働運動決議案、情勢・任務決議案をめぐる活発な議論を通じて、今日の時代状況に対する党の態度を確定していった。
 (1)「総括決議」すなわち中央委員会活動報告は、修正案なしで、代議員全員の賛成で採択された。
 決議は、第一に、この間『共産主義者の団結・統合』から『左翼結集』あるいは『左翼の広範な共同布陣』へと力点を転換したことについて肯定的に総括した。第二に、しかし、それらの闘いの主体である我が党自身の党勢拡大が進んでいないことを厳しく総括する必要があるとした。第三に、「労働運動政策」を今大会決議案としてまとめて来たこのかんの党の闘いを高く評価した。
 (2)「労働運動決議」は、JR西日本事故の問題に関する加筆など二ヶ所の修正案を可決した上で、代議員全員の賛成で採択された。
 決議は、新自由主義路線が席巻する労働情勢を指摘し、これと全く闘えずに衰退する連合労働運動を総括し、企業の枠を越えた労働者の団結、全国的な個人加入のゼネラルユニオンの形成と地域ユニオンの推進の必要を唱え、新しい労働運動が問われる政策の基本を提起した。
 討論の中では、年功賃金に対する若い人たちの怒りが非常に強いこと、問題を放置すればファシズムの温床にもなりかねないのでは、との指摘などがあった。
 (3)「情勢・任務決議」は、九ヵ所の修正案を可決した上で、代議員全員の賛成により採択された。
 決議は、前回党大会以降の世界情勢、日本情勢の特徴を踏まえて、右への政治の流れを止め日本の政治の転換を闘い取りつつ、日本革命を準備するとし、『四大任務』を定めた。すなわち第一に、四大任務のカナメとして、ユニオン・個人加入制中小単産を主力とし地域社会に根ざした日本労働運動の新しい潮流を実現すること。第二に、憲法改悪反対闘争の歴史的勝利を勝ち取ること。第三に、日本の左翼の再生・結集軸を実現すること。第四に、米帝を孤立させ、その戦争政策を挫折させること、である。
 世界情勢に関する討論では、労働者民衆の運動の発展をより積極的な形で表現すべきなどの意見が、日本情勢に関する討論では、超大国アメリカによる日本の国家に対する一定の支配統制という構造をふまえた分析にすべきなどの意見が、任務に関する討論では、米・日の戦争政策に対決し、東アジアの労働者人民の連帯をすすめる任務をより強調すべきなどの意見が提出され、決議に反映された。

 前回党大会以降の三年間分の会計報告がなされ、会計監査委員からこれを了承する旨の発言を受けて、大会は報告を承認した。
 大会は、中央委員の選出を行なった。(ただちに第一回中央委員会総会が開催され、新しい常任委員、同候補が選出され、大会に報告された)
 最後に大会は、地方組織の状況の報告、また若干の大衆運動の報告を受け、成功裏のうちに終了していった。
 これからの数年間は、わが党にとって、否、「左翼」総体にとって正念場になるだろう。われわれは、右への流れを止め、撃ち返していく闘いを、同時にその中で革命の隊列を現代的に再構築していく闘いを、一歩いっぽ勝利的に前進させていかねばならない。今大会の意義は、その為に不可欠な党の結束を打ち固め、その為に不可欠な政策的・路線的武器を打ち鍛えたことにある。
 全国の同志、友人諸君。これまでの蓄積を総動員して、現実の変革へまい進しよう。
                  二〇〇五年八月一日