編集部だより

▼ 日本の左翼にとってこの三十有余年は、「苦難の行軍」だった。後に続くものが少なくなり、個々人が自己の年齢を強く意識しなければならないところまで来てしまっている。私も「天命を知る」年齢をとうに過ぎた。「欲するところを行えども矩(のり)を越えず」とまではいかないから、まだ若いと言えなくもないが・・・
▼ 「苦難の行軍」の後半は、子育ての時期と重なった。子育ては、それはそれで楽しいことではあったし、世の中の見方に広がりを与えてくれはした。それも昨年、娘が高校生になるなどして、一区切りとなった。
▼年が改まる時は、人は未来に向けて新たなエネルギーを高める。機関紙が「新年号」ということになるのも、その一つの現われということなのだろう。年が改まるということで「特別」にすることはないという声も、社会的サイクルの圧力には抗い難い。ということで本紙も、例年の新年号より二ページ少ないが、通常より二ページ多い新年号となった次第である。
▼ 今年は、政治の季節が到来するような予感がある。低落して久しい左翼のニーズも高まってこよう。「苦難の行軍」の時代に何を獲得し蓄積してきたかが試されることになる。試せるというのは幸せなことである。途上で倒れた同志たちの分まで奮闘しなければならないと思う。
▼ ということで、新年の挨拶です。
あけまして、おめでとうございます。(深山)