10・3関西集会
  環境・生活破壊の空港計画を撃つ
  11・13〜14反空港全国交流会、11・21三里塚、11・28静岡現地集会へ


 十月三日、「空港はいらない!10・3関西集会」が大阪市のエルおおさかにて、約百名の参加で開かれた。
 これは、関西の地で伊丹・神戸・関西そして白保・三里塚の反空港を闘う団体・市民が結集し、六月より実行委員会を結成して準備を重ねてきたもので、それぞれの空港が抱える問題を報告し、共通項を確認し、闘いを整えていこうとすることを目標としたものであった。
 集会は泉州の根来さんが司会を行ない、まず実行委員会を代表して委員長の恩田怜さん(神戸市議)が、「三年前に反空港全国連絡会を関西で、今日集まった部分が中心となり立ち上げ、その後静岡、東京と毎年交流集会を開いてきた。行政暴力と環境破壊に対し闘ってきた。ダメなものはダメと私たち市民が言い続けることが大切だ。今秋、名古屋での第四回全国連集会にも参加しよう」と挨拶を行なった。
 続いて「空港による大阪湾の汚染」をテーマとして、讃岐日訓さん(元神戸大教授)がメイン講演を行なった。「神戸空港の埋立造成により、大阪湾を死の海に追いやっている。埋立により潮流が変化し、溶存酸素量や、プランクトンの発生と水中微生物の分布実態の調査で、死の海化がはっきりしてきた」と明らかにした。
 緊急アピールとして、「空港はいらない静岡県民の会」の桜井建男さんが発言した。「空港予定地では20haが未買収地である。空港滑走路内にも4haがあり目途は立っていない。知事は未買収地強制収用を口にしているが、二兆四千億円の赤字にもかかわらず空港建設を進めようとする県政への怒りが強まっている。三百名の共有者、一千八百名の立木所有者が反対して闘っている。十一月二八日に用地内にて開く緊急現地集会に参加してほしい」とアピールが行なわれた。
 休憩後、関西集会の実行委に参加した五空港からの現状報告が行なわれた。
大阪伊丹空港からは、玉本寿一さんが報告した。「騒音問題に苦しんだ住民が、国を相手に勝訴している。関西空港の開港とともに同時に廃止されるはずだった伊丹が残された。現在は、騒音対策としてジェット便の減数が行なわれている。関西新空港の経営のために、伊丹の便を減らそうとしているのだ」。
 神戸空港からは、有本さんが報告した。「神戸は、伊丹と関空との協合空域で、安全性についてパイロットの間でも危険とされている。需要予測も問題があり、起債の一千七百四十三億円が返済されておらず、建設費を賄うための空港土地の売却も引き手がおらず、まったくズサンな計画だ」。
 白保(沖縄県石垣市)については、「石垣島・白保に空港をつくらせない大阪の会」の四人のメンバーが演壇に上がりアピールを行なった。白保では、すべての地元地権者が売却に同意との報道がされる中、五百二十名の共有者の闘いが重要になっているとの報告があった。
 三里塚については、「関西三里塚相談会」の渡邊光春が報告するとともに、三里塚柴山連合反対同盟の柳川秀夫さんからの長文のお礼とアピールを読み上げた。
 関西空港からは、泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会の阿部陽一さんが報告した。「関空はあらゆる点でデタラメな計画だった。二期工事については、財政的な判断で二期進行をストップする考えも政府内に出てきている」。
 「羽田空港を監視する会」「中部国際空港の見直しを考えるネットワーク」からのメッセージが紹介され、さらに空港闘争を闘う労組、釜ヶ崎日雇労組の大戸さんのアピールと続いた。
 さて、集会を成功裏に終えた仲間たちは、その後十一月七日には尼崎市で、石垣島・白保に空港をつくらせない大阪の会が開く白帆空港反対の集会を共に担う。
 十一月十三~十四日は、反空港全国連絡会の第四回全国交流集会である。大阪、静岡、東京と続けられ発展してきた全国連は今回、中部国際空港完成を直前とする名古屋市で開かれる。例年と同様、空港視察と十三日午後の討議・交流会が行なわれる。
 十一月二十一日は、三里塚・東峰行動である。午後一時より東峰共同出荷場で開始される。
 十一月二十八日は、静岡空港反対の用地内現地集会となっている。
 一連の十一月の、大きな山場を迎えた全国の諸空港での闘いに結集しよう!(関西・東峰団結小屋維持会 渡邊)