労働者共産党
  
第二期第三回中央委員会総会を開催
    左翼の政治的共同布陣を


 第二期第三回中央委員会総会が、この七月に開催された。全国各地から中央委員が参加し、活発に討議をおこない、二つの決議を採択した。
 第一日目は、常任委員会提出の決議案「未来を拓く労働者階級の政治布陣を」の討議をおこなった。この決議案は、日本の支配階級が米帝世界戦略に深くリンクした侵略国家への国家再編と二大政党体制の確立を推し進め、危機の時代に対処せんと攻勢をかけてきている事態に対し、新しい社会を求めて胎動する民衆運動に立脚して左翼の政治的共同布陣を形成し対抗しようという呼びかけである。またこの決議案は、共産主義運動の団結統合に関して、二者間統合のやり方だけでなく、左翼の共同の大きな流れの一つとして形成される共産主義者のネットワークの中での路線論争を通じた団結の仕方にも習熟する必要があると指摘したものである。
 討論は、決議案の基本的趣旨に賛同する方向で修正案が十数本出される中、情勢認識、今日の社会運動の質の評価、市民運動・労働運動・左翼の共同・共産主義運動の団結統合の相互関係、共産主義運動の組織の在り方など多くの論点について熱気をもって展開された。この討論においては、労働運動部から労働運動政策作りの中間報告や各地方からの党活動の報告が織り込まれ、論議をより豊かなものにした。決議案は、多くの修正が施された後、全員賛成で採択された。
 二日目は、常任委員会提出の決議案「反戦・反帝・反基地運動についての党の当面の政策」の討議をおこなった。この決議案は、イラク暫定政権の発足を米英による侵略継続の化粧直しに過ぎないと断罪し、小泉政権打倒によって自衛隊イラク撤退をかちとろうと呼びかけ、朝鮮における米帝の戦争放火策動に抗する北東アジアの平和の確立と日朝国交正常化とを推進する態度を定め、沖縄における日本政府と対決する独自の統一戦線形成の推進、普天間基地即時返還・県内移設反対の態度と「本土」の課題として在日米軍基地の多くを沖縄に押し付け続ける日本政府の差別的政策をも許さない態度を確認し、有事法制、改憲に反対する態度を再確認したものである。
 討論は、決議案の基本的趣旨に賛成する方向で修正案が十本近く出され、「連合」に対する態度やわれわれ自身の運動・組織づくりなどについて活発に行われた。決議案は、いくつかの修正が施された後、全員の賛成で採択された。
 第二期三中総は、イラク侵略戦争・自衛隊派兵の進展とからみつつ急展開しだしたわが国の支配構造の歴史的大変動の只中で、「第三極」をいかなるものとして構想し浮上させるのか、「第三極」創出の事業との関係で共産主義運動の団結・統合の事業をどのように推進するのか、といったことが問われた重要な会議であった。ある意味では一九九九年の結党でたたかいとった政治の継続での対処を、情勢の要求に応えて一歩発展させる態度が求められたのだった。今回の討論が極めて密集し熱を帯びた根拠は、そこにあったと言えるだろう。総会は、情勢の要求に応えうる水準に決議を仕上げ、その政治意志を形成することに成功し、その任務を完了した。
 第二期第三回中央委員会総会は最後に、二つの決議を各地域での実践に指針として活かしいくことを確認し、散会した。