6・19「藤やんを偲ぶ会」がしめやかに盛大に
  各界から多彩な顔ぶれ

 六月十九日・午後六時半より、釜ケ崎の「ふるさとの家」で、6・19「藤やんを偲ぶ会」が行われた。昨年、肺ガンのため、六月二十二日に亡くなった、釜ケ崎日雇労組、釜ケ崎反失業連絡会の藤井利明さんの偲ぶ会を、釜日労、反失連、キリスト教協友会の釜ケ崎の当該に釜ケ崎講座が加わり、また「藤やん」がずっと「釜と外との運動の結びつきを」と常に訴えていた共同闘争関係や労組・市民団体等が実行委員会を結成・準備し、釜の労働者と共に偲ぶために、行われたのであった。
 亡くなった昨年の「お別れ会」「葬儀」の時と同じく雨になったが八十名余の人々が集まり、しめやかに、かつ「藤やん」らしく、皆、大いに語り、飲んで過ごしたのであった。
 会は「釜日労」の大戸さんと「釜ケ崎講座」の渡邊さんの二人の司会で行われ、まず山田釜日労委員長が、「藤やん」の「釜ケ崎」での出会いと藤やんの闘いを紹介した。続いて、司会の大戸さんによって、全員起立しての黙祷を行った。
 釜ケ崎の仲間がまとめてくれた『藤井さんの記録』と題する十分あまりの「編集ビデオ」が放映された。「分かりやすい仲間の言葉」で、常に労働者に向かってしゃべりまくった姿がビデオの中に再現されたものだった。
 会の方は、釜ケ崎キリスト教協友会の小柳伸顕さん、「わてら釜ケ崎」の「みどり」さんが、藤やんとの思い出を話す。
 全国の仲間が、東京、愛知、兵庫から結集し、笹島の笹日労の大西功さんが寄せ場の仲間を代表して発言、反天皇制の闘いから「反天皇制運動連絡会」の天野恵一さんが、金町戦での藤井さんの姿を報告した。京都の「天皇制を問う連続講座」の寺田道男さんが、海道国体の際の「知花昌一さん防衛隊」を担った話を語った。
 続いて、部落解放運動より、矢田解放塾の黒田伊彦さんが、部落解放人権研究所の西岡智さんが発言し、また労働運動からは、おおさかユニオン・ネットワークの馬場徳夫さんのメッセージが読みあげられ、全日建近畿地本より戸田ひさよし委員長が発言した。藤井さんは空港問題を地元尾崎出身者としても考えてきたと、「泉州沖に空港をつくらせない住民連絡会」の阿部陽一さんが発言した。
 釜の仲間の坂口さんにつづき、協友会の「マリア」さんが、人権を守り抜いた藤やんの思い出を話した。
 最後になり、藤やんが釜ケ崎と共同闘争の運動を結びつけようと努力して作られた「釜ケ崎講座」の河村事務局員が発言し、最後に「団結ガンバロウ」を行って、会の締めを行った。
 「藤やんを偲ぶ会」は、週末にもかかわらず八十余名が集まり、引き続いた懇談会にも六十名余が参加する盛大さだった。 (関西S)