編集部だより

★「戦旗」の五月一日号を読んで、ブント系の戦旗派と烽火派が統合した事を知った。ようやく実現したのかという感も強いが、よく熱が冷めめることなく漕ぎ着けたなと感心もする。個人的にだが、祝意を送りたい。★ただ、この統合が、共産主義運動の再編・統合にインパクトを与えるかというと、残念ながらあまり無いのではないだろうか。もう一つほど吸収することはできても、それどまりだろう。内容に規定されるからだ。★統合の内容は、「ブント」を天まで高く持ち上げ、当時の「分派」を正当化しているきらいはあるが、基調的にはマルクス主義の原則の復権といってよいだろう。第二次ブントの破産と分裂の総括が問われた三十年前ならば、前進的役割を果たせたと思われる。しかし、三十年前には前進的役割を果たせたであろうスタンスが、今日そうした役割を果たすことができるかというとそうはならない。マルクス主義の現代的発展が問われているのである。★もちろんマルクス主義を堅持している点は、よいことである。大局観にたって、労働者階級・人民大衆にとって極めて困難なこの情勢の打開のために、協力できるところは協力していかねばならない。団結・共同が大切である。★それにしても、イラク派兵、小泉再訪朝など時代は急速に動き始めている。結局は、二大階級の政治闘争に行き着かずにいない。二派の統合も、ささやかながら政治の季節の到来を告げているのかもしれない。(深山)