「劣化ウラン兵器禁止・市民ネット」3・27に立ち上げ
   派兵でなく医療支援を

「劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク」の結成が進められ、より多くの団体・個人の参加が呼びかけられている。この運動の主要な目的は、イラク人(とりわけ子どもたち)の白血病支援と、その元凶である劣化ウラン兵器の禁止である。結成集会は、三月二十七日(土)夕方六時より、東京・文京区民センターでおこなわれる。
 今のところ、市民エネルギー研究所、劣化ウラン研究会、たんぽぽ舎、日本山妙法寺、週刊金曜日、アラブの子どもとなかよくする会、学校事務ユニオン・東京など二〇以上の団体と、個人の参加が見込まれている。
 劣化ウラン兵器は、九一年の湾岸戦争いらい使用され、その後、コソボ、ボスニア、アフガニスタンで使われ、今度のイラク戦争でも使われている。劣化ウラン兵器は、放射性物質である劣化ウランを兵器に転用したものであるため、戦争での使用後も、戦場になった地域の人々と、米軍など使用した兵士の子どもたちにも、白血病(ガン)や「先天性異常」などの影響を与え続けているとみられる。
「劣化ウラン兵器禁止・市民ネットワーク」(準)の会報(準備1号)は、「『軍隊の派兵』という貢献ではなく、劣化ウラン弾の後遺症に苦しむ人々への支援(医薬品)と、元凶の劣化ウランを禁止する市民の運動をもり上げたい」と、強調している。(連絡先・電話03−3238−0056)
 自衛隊のイラク派兵が国会を通過するや、マスコミや一部の人々には、現状を追認するという、悪しき「現実主義」がはびこり出している。中には、「中立的立場から」などといって、「黄色いハンカチ」運動をおこなっているが、これは早速、自民党に利用されている。だが、思い起こしてほしい。そもそもアメリカの「黄色いハンカチ」は、西部劇映画でも示されるように、ネイティブ・アメリカン(いわゆるインディアン)を殺戮する騎兵隊を鼓舞するのためのものでしない。「黄色いハンカチ」運動ではなく、「劣化ウラン禁止」運動こそ、日本の民衆にとってふさわしい。(T)