イラク占領反対・自衛隊即時撤退 東京日比谷10万人集会へ

 3・20世界一斉行動に総決起を

 米英軍のイラク全面攻撃開始から一周年の三月二十日、米英など侵略者の連合軍によるイラク占領に反対し、即時撤退を求めて、全世界人民による世界一斉行動が行なわれる。
 これは、アメリカのANSWER(戦争と人種差別を今止めよ)連合とUFPJ(平和と正義のための団結)行動委員会とが3・20統一行動で合意し、全世界に共に一斉行動を呼びかけているものである。また、去る一月のインド・ムンバイでの第四回世界社会フォーラムにおいても、「世界のすべての市民に、米国、英国およびその同盟軍によるイラク戦争と占領に抗議する国際デー・三月二十日に同時行動に参加することを呼びかける」とのアピールが発せられた。
 日本における3・20行動を成功させ、自衛隊イラク派兵の既成事実化を押し返し、小泉連立政権に対して反戦平和勢力が大攻勢に出る転換点としなければならない。
 東京では、ワールド・ピース・ナウなどの市民団体、自治労・日教組などの平和フォーラム、陸海空港湾二十労組とそれを軸とした共闘関係など、日共系を含めたほとんどの勢力が3・20には日比谷野外音楽堂内外に大合流する動きになっている。昨春以来の久々の大きな行動になるだろう。読者すべての皆さんに、東京・日比谷野音を始めとする全国の3・20にこぞって参加することを呼びかける。
 他方、二月三日からは自衛隊の本隊派兵が強行されつつある。このなか報道統制されたイラク派兵部隊の現地報道が垂れ流され、また自衛隊のメディアへの進出が系統的に進められている。一月三十日の防衛庁による「暫定立入証」申請の要求以降、戦地報道は従軍記者化されており、そのようなものとしてマスコミ報道に接する必要がある。
 イラク派兵の進行は、まさに「出征」である事実に改めて多くの人々が危惧と抗議の意志を高めるとともに、他方では民主党や連合指導部のように、「人道復興支援」で粉飾された派兵の既成事実化に迎合し、イラク攻撃とイラク特別措置法に基づく派兵に反対していたにも関わらず、即時撤退を求める闘いを放棄し、派兵を事実上是認する勢力を生み出している。
 3・20を始めとする当面の闘いは、こうした微妙な力関係をわが方に有利に変えつつ、小泉連立政権を打倒する戦略展望を持つ必要がある。
 小泉と自民党の狙いは、イラク派兵を「成功」させて七月参院選を乗り切り、その後三年ほど国政選挙が予定されない時期に、憲法改悪の段取りを整えることである。自衛隊の「国際貢献」(海外任務の本務化という自衛隊法改定を策している)をテコに、改憲を迫ってくるだろう。しかし、自衛隊イラク派兵が、イラクに傀儡政権を押し付け侵略を継続しようとする米英など連合軍の一部である以上、それは遅かれ早かれ「失敗」する運命にある。小泉の政治展望は、いつ政権危機が来るか分からないバクチ的なものでしかない。
 自民・民主の両党は、今国会に提出されようとしている有事法制七法案で談合関係を復活させようとしており、このブルジョア二大分派に抗する国会内外での広範な「第三極」の形成が求められている。それは、民主党や連合を揺さぶる力でもある。当面のイラク反戦、有事法制七法案反対、参院選などを通じて、広範な共同戦線が進められるべきである。それは、憲法改悪阻止の共同戦線を準備するものともなる。
 また、当面の政権問題も軽視されるべきではない。小泉政権に代わる政権が、当面は別のブルジョア政権であることは確かである。しかし運動の高まりのなかで政権交代をもたらすならば、労働者人民がこの新政権に、イラク自衛隊の即時撤収と対イラク政策の刷新を強いることは全く可能である。イラク占領反対・自衛隊撤退の大きな運動の高まりによって、小泉戦争内閣を打倒しよう!