編集部だより

★阪神タイガースのリーグ優勝は、日本シリーズに敗れたとはいえ「異常」な出来事であった。いくら独走していたとはいえ、タイガースファンとしては不安な日々を送り続けていた。わが同志たちの中にもタイガースファンは全国にいる。それぞれの同志たちの気持ちは同じと見え、ときたま会う機会があっても極力野球の話題を避けるのをお互い感じあっていた。戦争策動や改憲の動きに右翼分子がバッコする嫌な時代に、唯一民衆側の喝采を浴びたのがタイガースであった。俄かファンならともかく、年季の入った我々にとっては信じられないのと、いつ元の姿に戻るかとの不安にかられる日々であった。★総選挙の最中、マスコミ各紙は立候補者へのアンケートを行なったが、公然と改憲志向を表明する者が過半数を占めている「異常」さには呆れた。その影に隠れながら巷を賑わしたのが「有栖川詐欺事件」であり、これほど呆れた話はない。「天皇制、皇族」をありがたがる者たちが幅を効かせる後進性には呆れるばかりである。そればかりではなく、テレビ局の扱い方が詐欺事件というよりも「不敬罪」的な扱いをしている。ここにも改憲の風潮が押し寄せている。★タイガースの優勝する年は政変があると言われていたが、自民党でも民主党でも労働者や民衆にとっては新自由主義の資本家階級の政権ということで、代わり映えはしない。(日下部)