編集部だより

◆今年は、世界的に、異常気象となっている。フランスでは、酷暑でお年寄りがバタバタと倒れた。逆に日本では、南西諸島をのぞくと冷夏であった。◆異常気象というと、直ちに凶作である。とくに北海道、青森、岩手などの米の収穫が心配されている。米作だけでなく、果物も、玉の張り具合、甘みなど例年より劣るといわれる。だが、このような年でも、例外はある。降雨が多かったせいか、キノコ類は豊作のようである。◆異常といえば、アメリカの傍若無人なイラク侵略が記憶に新しい。だが、米英のイラク占領は、アフガニスタン以上にイラク人民などの抵抗に遭遇している。ついにアメリカは、国連に泣きつく始末である。◆国内政治での異常は、なんと言っても自民党の総裁選である。橋本派や掘内派などは、派閥維持のために総裁候補を必死に立てるよう工作したが、結果的には分裂投票・自主投票にならざるを得ないようである。まさに派閥の体をなさないほどの惨状である。◆派閥の「液状化」とも言うべき状況は、利益誘導型政治の終末を示している。新自由主義の下で、企業活動・経済構造が大きく変化しているが、政治だけが旧態依然というわけにはいくまい。政治内容が二の次、三の次で、親分・子分関係の、利権集団としての派閥は、秋の夕暮れである。◆異常気象の影響だろうか、今年は萩や彼岸花(曼珠沙華)などの開花が、二週間ぐらい早いと報じられている。(竹中)