編集部だより

▼熊さんが急死した。「多臓器不全」だと言う。「念」が「残」る非常に残念な死である。
▼今回の統合の成功は、熊さんによるところがとても大きかったように思う。この統合は、時代の大きな転換期になされただけに、党が団結しつつ適確に舵を切って行くための時代認識と政治決断が鋭く問われてきた。熊さんの存在は、まさにその点で大きかったのである。
▼熊さんの死は、残念なことであるが、同時にまた、残された我々に後がない現実を強く実感させた。この実感の前では、「悲しみを力に変え」という言葉は、あまりにも軽く聞こえてしまう。熊さんが死をもって叱咤激励したということではなかろうか。
▼後がないと感じるのは、年齢のことも大きいが、情勢が勝負どころに差し掛かってきているということも関係している。長期的な展望は見えてきているが、局面的には米帝による朝鮮侵略戦争の発動を射程に入れた敵の必死の政治攻勢に直面しているからだろう。
▼毛沢東流に言えば、戦略的には楽観し、戦術的に総力を結集して闘わねばならないという局面だ。熊さんとともに経験できたら、また楽しからずや、と思う。
▼家族が、お棺の中に毛沢東語録を入れた。だがそれは、灰にならなかった。本のようなものは、かえって燃えにくいということらしいが、あの世に行ったらゆっくり休め、ということなのかもしれない。
▼葬儀は、熊さんに相応しいとてもよい葬儀だった。ご家族に感謝したい。(深山)