野宿労働者・日雇労働者の5・1メーデー
 おれたちは労働者だ

 釜ヶ崎 

 五月一日、朝五時、あいりんセンターのシャッターが開くと共に、第三十四回釜ヶ崎メーデーが始まった。
 続々と、釜ヶ崎日雇労働組合、反失業連絡会の机の前に労働者の輪ができる。昨夜、夕方六時より中之島公園野外音楽堂にて、釜地区外では初めてのメーデー前夜祭を盛大に行なったが、その市役所前の中之島公園野営地より、野営の労働者も続々結集する。昨年九月から六か月を越える野営闘争の報告が行なわれる。野宿者実態調査の結果、この六月にも出される基本計画への要求が訴えられる。
 今年のメーデーのメインスローガンは、「野宿・日雇労働者団結しよう!野宿・日雇の使い捨てを許さないぞ!仕事と生活の保障制度を実現しよう!」である。さらに「おれたちは労働者だ!仕事をよこせ!おれたちも社会の一員だ!野宿生活者を排除するな!世界の貧困に苦しむ民衆とともに反戦・反失業・反グローバリズムを闘おう!国を動かす03年反失業闘争に勝利しよう!」のスローガンが訴えられる。
 八時半、センターを出発、釜地区内をデモ。三角公園到着後、おにぎりで一息をつく。九時半、再度隊列を整えてデモに出発した。今年のデモは、例年のナンバまでと異なり、恵比須町駅から地下鉄大国町へ更に26号線を南下し、再び釜地区へ帰る「釜ヶ崎席巻デモ」となった。
 このデモ隊列で五百名。センター、三角公園ではこれ以上の参加数である。当日は、連合大阪からNPO釜ヶ崎への依頼であるメーデー会場清掃作業に、百名が就いている。もちろん、運動の成果である特掃にも約三百名が従事している。合せて千名を越える労働者が多様な形で、釜メーデーを闘っている訳だ。
 さて現在、六ヵ月を越え、府・市に緊急対策・公的就労を要求して闘う中之島野営陣地に対し、大阪市は、中之島公園の占用許可を更新せず追い出しを図ってきている。しかし連休恒例の「中之島まつり」の実行委員会とは、場所を譲り合い、共催する話し合いがついた。大阪市の公園追い出し策動を許すな!
 五月二十二日には、野宿者支援法に基づく国の基本計画に対する、全国からの要求行動が予定されている。釜メーデーの成功を受け、闘いはさらに続く。(大阪S通信員)
新宿

 五月一日正午より、新宿・柏木公園に新宿、池袋、山谷、渋谷など全都各地区から四百名の野宿労働者が結集し、第九回新宿メーデーが開催された。冒頭、司会の本田さんが「俺たちは野宿してても労働者だ。気概をもって闘おう」と力強く開会を宣言し書く団体からの発言に入った。
 まず池袋の仲間が立ち、「屋根と仕事をよこせ」で共に闘っていこうと呼びかけた。次いで山谷の仲間が、五月二十二日の厚生労働省交渉、六月十三日〜十四日の全国中央総行動を多くの仲間に呼びかけ共にたたかおうと訴えた。渋谷の仲間は、反戦デモで逮捕され獄中にある野宿の仲間と連帯したたかっていこうと発言した。最後に新宿の仲間が立ち、「このように仲間が集まった力が在ってこそ、国を動かし、支援法を勝ち取ることができた。国が策定しようとしている基本方針の中に、野宿者むけの就労対策を明記させていこう。今日は、威風堂々としたデモをやろう」と締めくくった。
 参加者は、柏木公園から中央公園まで、途中交渉団を都庁に送りながら、元気よくデモを貫徹した。(東京M通信員)