3・27三里塚のこれからを考える集会
 三里塚もイラク民衆も闘い続ける
       5・11東峰現地行動へ

 三月二七日の夜、「使うな!拡張するな!成田暫定滑走路 三里塚のこれからを考える集会」は東京・文京区民センターにおいて、約百五十名余の結集で開催された。
 梶川さん(市民の意見30の会)の司会で始まった集会は、ビデオ『この大地に生きている』の上映がまず行なわれた。
 この完成したばかりのビデオ(監督・楠山忠之、撮影・長倉徳生)は、暫定滑走路を発着する飛行機が頭上をかすめて行く状況も示されているが、らっきょう工場の平野さん、石井恒司・紀子夫婦などなどの人達の東峰を中心とした一日の生活が描かれており、大地に根を張った生活がうかがえる感動的な作品であった。
 続いて鎌田慧さん(ルポライター、廃港要求宣言の会)の講演。鎌田さんは、三里塚闘争に関わった経緯に触れながら、「三里塚農民・住民が一人でも闘うかぎり、連帯してきた者として、最後までつきあうのが仁義であり、責任であり、モラルである。」「政府の言う『公共性』というのは信用できない。都電廃止、国鉄、電力、郵政の民営化を強行し、空港の民営化まで云々している彼らが『公共性』というのはご都合主義だ。」「大義は農民の側にある。三里塚の闘いが全国の住民運動の核を形成してきたし、今日にもそれは生きている」と要旨語った。
 後半のトークは、藤川さん(声明事務局、みさと屋)の司会で、活発な意見交換が行なわれた。
 石井紀子さんは、「東京シティガールだった私は、農業は初めてで、有機農業とはミミズの世話をすることだったのでビックリしましたが、コメ、キュウリ、柿など食べ物がおいしかった。闘争もたくさんの方が参加されましたが、私にとっての闘いは食べ物と土(つち)を守る闘いです。」「現在、空から危険が降ってきます。しかしやっぱり、ここ東峰が一番です。六家族が党派を越えて、萩原さん、島村さん共に団結して闘っています。」「イラクの子ども達のことを考えると胸が痛みます。ささやかであっても闘う連帯が必要です」と語った。
 柳川秀夫さん(三里塚芝山連合空港反対同盟)は、「反対同盟は解散していないし、闘いを止めたわけでもない。」「アメリカの侵略に対して、そう簡単にイラクの人々は負けない。巨大な敵に対して最後まで闘って欲しい。我々も闘いつづける。我々は円卓会議を持って強制代執行を防いだが、敵は別の手で攻めてきている。俺たちは生活し闘い続ける」と語った。
 集会は最後に、五月十一日の現地行動、「止めよう!暫定滑走路 住民追い出しを許さない!5・11三里塚・東峰現地行動」を確認して終了した。
 本集会は、このかんの三里塚闘争を闘い抜いた当該農民、連帯してきた仲間に加え、さらに反空港の各地の住民運動、反戦反グローバリズムの仲間も結集して、新たに「暫定空港粉砕」の闘いを盛り上げる場として大いに意義のある集会となった。(東京Y通信員)