労働法改悪NO!
 4・2中央共同行動に冷雨の下でも一千余
 
戦争も雇用破壊も許すな

 四月二日六時半より、東京の日比谷野外音楽堂で、「労基法大改悪NO 中央集会」が、「労基法大改悪NO 二〇〇三年春の共同行動」の主催でおこなわれた。これは二月中旬からスタートして、全国各地でのさまざまな活動を行い、さらに東海道や東北からのキャラバン活動を積み上げて、中央集会に結び付けたものである。四月二日当日も、一日中降りしきる厳しい花冷えの中で、昼から衆議院議面前、日産本社、郵政公社、厚生労働省での要請行動や抗議活動をやり抜いた労働者たちは、夕方からの中央集会に望んだ。
 集会は、米英軍などのイラク侵略の真最中の時期であり、「つぶせ 小泉 やめろ イラク戦争」「戦争も雇用破壊も許さない 」などの発言が強調された集会であった。
 集会では、はじめ民主党、日本共産党、社民党の議員からの発言があり、つづいて全労連の寺間氏、全労協の藤崎議長のあいさつがあった(連合は発言する予定であったが、発言者の都合で欠席)。各団体からのあいさつは、国労闘争団、移住労働者と連帯する全国ネット、日韓投資協定NO 緊急キャンペーン、解雇と闘う下請けの非正規労働者などから、イラク攻撃とともに労基法改悪に反対する力強い発言があった。
 集会は、雨が降りつづくため、参加者たちが屋根のある演壇と控室にぎゅうぎゅう詰めとなって行われた。集会途中での主催者発表では、一〇〇〇名の結集と発表されたが、その後も勤帰りの労働者がつぎつぎと結集し、花冷えを吹き飛ばす熱気であった。
 アメリカが気に食わなければ、問答無用で先制攻撃も侵略もおかまいなしという傍若無人さは、アメリカン・スタンダードのグローバル資本主義(新自由主義)を軍事的に維持・強化するためのものである。資本と政府が一体となった、日本の近年の労働法制の全般的な改悪攻撃もまた、まさにこの新自由主義に基づいて、世界の労働者が長年にわたってきた築き上げてきた労働者の権利を剥奪し、資本家たちが好き放題に労働者を使い、あるいは使い捨てにするためのもの以外のなにものでもない。まさにブッシュのイラク侵略も、小泉たちの労基法大改悪・派遣法改悪による雇用破壊も、新自由主義という点で共通している。
 三多摩労働者法律センターは、四月十日に、国分寺本多公民館で、労基法・派遣法の改悪を阻止するための集会を予定している。さらに労働弁護団も、四月二十三日に、日本教育会館で、「雇用ルールの破壊を許さない 労基法・派遣法改悪に反対する緊急集会」を予定している。労基法をはじめとする労働法制の改悪は、労働運動にとって歴史を画する攻撃であり、連合、全労連、全労協、さらに他の労働団体の枠を超えて、ともに団結して阻止すべき一大課題である。山場の五月にむけて、違いは残しながらも、一層の連携と共同した闘いが要求されている。 (T)

 枠を越え改悪阻止を

私はユニオンの仲間とともに集会に参加した。私たちは、地方からの参加だったので加われなかったが、仲間たちは午前中から都内各地で一日行動を行っている。降りしきる雨の中で、まったく大変なことである。
 この春の通常国会で、労基法、労働者派遣法の大改悪が進められつつある。資本側はなりふり構わず、労働者の使い捨てをおこなっている。労働法の大改悪は、法制度からこの傾向をおしすすめる。私たちは所属するナショナルセンターを越えて団結してたたかわなければならない、と思う。
 集会後、首相官邸や国会に向けて、降りしきる雨の中、デモがおこなわれた。赤や黄、緑、ピンクのさまざまなのぼり旗がうち振られて、デモは前進した。「労基法ノー」「イラク戦争ノー」のシュプレヒコールが国会周辺をこだました。
 より大きな声をあげ、より広く行動をおこさねば、と思う。(S)