京都

 2・11紀元節・「日の丸・君が代」とたたかう集会

 「対テロ戦」時代の天皇制を問う

 2・11「建国記念日」反対の行動として、京都では、『紀元節・「日の丸・君が代」とたたかう2・11京都集会』が、岡崎京都会議場において二五〇名の結集でもたれた。主催は、天皇制の強化を許さない京都実行委員会。
 司会者の寺田さん(「天皇制を問う」講座実行委員会)の開会あいさつの後、主催者あいさつは解放同盟京都府連委員長の大野昭則氏。氏は、「“国民の祝日・祭日”という発想─すなわち、お上より頂いている休日という常態的固定観念にどっぷりつかることは、既に権力のワナにかかっていることを意味する。我々は実際にこのような体制をほりくずしていく運動を困難な中にも求めていきたい」旨のあいさつを行なった。
 講演者は池田五律氏(派兵チェック編集委員会)。題目は、「戦争時代の有事立法と天皇制」。
 氏が特に強調していた点は、第一に、米帝の対テロ戦略の転換と顕在化という点である。すなわち、先制攻撃の常態化。テロの疑いがある諸国家・個人は、そのおそれがある段階で抹殺するシステムの維持・強化。コンピューター・インターネット、あるいは宇宙衛星を駆使する、まさに映画もどきのシーンが、今日現実としてやられていること。
 第二に、このために「社会の総軍事化・警察化」を図ることである。「ソルトレーク五輪」では、空から全ての施設・人物を監視し、「語学ボランティア」と称して、不審人物の色分け・物色の活動の日常化をスポーツイベント等を利用して訓練させていること。日本では、自衛官(予備・退役を問わず)をあらゆる社会ジャンルでコンサルタントとして登場させ、防災・有事即応社会の確立を急いでいることを指摘した。
 また、印象としてあるのは、氏は「周辺事態法」にしろ何にしろ、一度、運動者は目を全てに通すべきで、法の欺瞞性は目を通すことで見抜けることを指摘したことであった。特に現場の労働者は、勉学しなければと思った。敵の本音・本質をよく観察することが大事という基調のお話しであった。
 つづいて、各戦線の報告へと移る。
 京都教祖の今井哲氏は、「教育基本法」改悪は、我々の手で阻止していくという気合の入ったアッピール。
 小泉靖国参拝違憲アジア訴訟団からは、山内小夜子氏。五度目の公開弁論を前に一〇〇名の台湾先住民を中心とした人々の原告団を迎えた。訴訟を立ち上げてから、すでに小泉は二回も靖国参拝の暴挙にでている。熾烈(しれつ)な闘いをかちとっていく旨の発言。 「戦争アカン 京都の会」の里中悦子氏は、去年五月京都市議会「有事法制定促進決議」以来、うらみさえ湧くといった心境で街頭の諸活動にたずさわってきた。これからも闘いは続けるという発言。
 集会後は、雨にもめげず力強く、河原町を歩く観光客・市民に「建国記念の日」糾弾 皇室賛美報道許すな アメリカのイラク侵略を許すな のシュプレヒコールで訴えて、デモ行進を行なった。
 京都という大学・キャンパス、また寺社を多く抱えたこの地では、引き続き壮大な地域的統一戦線の胎動を促していかねばならない。 (関西I通信員)