編集部だより


★ 今号で、各編集部員の「編集部だより」が一巡しましたが、情勢がら、みなさんブッシュの野郎めー、という感じが強いようで、あまり部員の同志の皆さんのキャラクターが出るような欄になっていないように思いますが、同志・読者のみなさんはいかがに思われますか。それで政治的な話題を避けて、今回は新聞づくりの技術的な話。
★ 今年の秋、謄写版の株式会社ホリイが倒産しましたが、あー、あの堀井謄写版がねーと感慨を抱いた活動家の人は多いでしょう。わたしは、あの木箱に入った堀井謄写版を個人的にも持っていた時期もありました。謄写版と鉄筆・やすり板・ロウ原紙のアナログシステム、青春時代の気負いと貧しさ(今も貧しいのですが)を思い出します。
★ 鉄筆時代の宣伝物づくりには、非常に個性が現れました。ビラまき三年、ガリきり八年とかも言われました。へら状の鉄筆でのツブシなどは、腕のみせどころというかんじでした。初心者は筆圧が弱かったり、ます目一杯に切ることができず刷り上がりでは小さな字になってしまいがちでした。
★ その後、印刷機の方も、版の方もどんどん変化していきましたが、総じて、手が汚れない、活字に個性が出ない時代となっています。便利にはなりましたが何か大事なものが失われたのではないか、そんな気がします。
★ と、想いながらももう年末。新年号は一月中旬の発行となりますので悪しからず。では、良い(といえる)お年を。(若杉)