追悼 上妻隆栄さん

   党の路線形成に貢献


 上妻隆栄・山口大学名誉教授が三月、他界された。享年八十六歳。
 上妻さんは、わが党の母体の一つである日本共産党(マルクス・レーニン主義)全国委員会の草創当時、とくに経済学の分野で党の路線を正しくするために貢献された。
 上妻さんは、日共MLが一九七五年に発行した理論誌『プロレタリア』創刊号に「日本帝国主義について」という論文を発表し、世界の独占資本主義の現段階とその特徴、復活した日本帝国主義とアジア侵略、超大国に対する闘争と反日帝闘争の位置付け、日本帝国主義と労働運動、修正主義理論との分岐点など、当時の党の基本認識を打ち固める上で重要な提起を行なった。
 また上妻さんは党学校、ことに中国地方の青年党員に対して、幾度となく講師を引き受け、わかりやすい言葉で教育された。
 上妻さんの豪放磊落な風貌が今も目に浮かぶ。(徳永 恵一)