4・18暫定滑走路供用開始を断じて許すな!

東峰現地に結集し共に闘おう!

         三里塚芝山連合空港反対同盟


 政府、国土交通省−空港公団は四月一八日に暫定滑走路の供用を開始しようとしています。四月一八日以降飛行機が飛べば東峰地区は騒音の直下になります。着陸時には民家や鶏舎の頭上四〇メートルをジェット旅客機が進入することになり、一日百回以上の離着陸が毎日繰り返されることになるのです。
 飛行機の騒音、排気ガス、衝撃等はすさまじいものとなり、住民の健康や営農への影響は測り知れません。まさに住民叩き出しのための暫定滑走路供用といえます。政府−公団が狙っているのは住民を追い出して従来計画の二五〇〇メートル平行滑走路を完成させることです。
 二〇〇〇年五月、運輸省(当時)−公団は初めの計画である二五〇〇メートルの平行滑走路は断念し、その替わりに農民の土地をよけて、北側に八〇〇メートルずらして二一八〇メートルの暫定滑走路を完成させて供用すると突然発表しました。
 政府−公団はシンポジウム・円卓会議の中で、過去の空港建設の過程で農民の反対を機動隊を使って暴力的に圧殺し、空港建設を進めてきたことを謝罪し、今後は地域住民の意志を無視して工事は行わない、話し合いによって解決するということを確約し事業認定を取り下げました。
 しかし政府−公団は何がなんでも二本目の滑走路を作るため、自分たちが買収した土地ならば何をやっても構わないとばかりに、農家や鶏舎、畑、出荷場、食品加工所などをよけて、地図の上で線を引いて暫定滑走路計画を作りあげました。地元の東峰・天神峰の住民のことなど一切無視し、部落の中に滑走路や誘導路、航空保安施設を強引に割り込ませたのです。その結果、部落はズタズタに分断され、他の地域からも引き離されて孤立した状態にされてしまいました。
 事業認定が失効して話し合いで解決しなければいけないと言いながら、住民の意志を無視し、約束を反故にしてこのようなことを一方的にやってきたのです。彼らの言う「話し合い」とは目的を遂げるための方便に過ぎなかったのです。
 公団は昨年の六月一六日、東峰神社の立ち木を飛行機の進入の邪魔になるとして根元から切り倒してしまいました。神社を管理し、立ち木を育ててきた住民には事前に何の連絡もなく、突然そのような事を行ったのです。急を聞いて駆けつけた住民を機動隊を使って排除し、阻止線を突破しようとした農民を不当にも逮捕したのです。これは白昼堂々と国家権力−公団が強盗行為をはたらいたということです。これについて公団は「土地を買収したのだから土地と一体の立ち木は公団のものであり、伐採したことに何ら問題はない」と開き直ったのです。我々はこの権力−公団の行為に対する怒りをけっして忘れることはできません。これこそまさに政府−公団が三六年間続けてきたやり方であり、我々農民に対して行ってきたことの象徴です。
 政府−公団はこれまで農民に対して、機動隊を使った国家権力の剥き出しの暴力、札束を積み上げての買収攻撃、そして様々な懐柔策動で反対運動の解体を策してきました。しかし、我々はいまだ空港反対・二期阻止の意志を堅持しています。
 農民の生活を破壊し、住民叩き出しを目論む暫定滑走路の供用開始を断じて許すことはできません。長きにわたって三里塚闘争を共に闘い続けてきた全国のみなさん、二期阻止の闘いの正念場である四月一八日の暫定滑走路供用開始反対の闘いに、平日で大変とは思いますが東峰現地に結集し、共に闘い抜こうではありませんか。
                        2002年3月21日

 

4・18東峰現地行動

 4月18日(木)午後1時〜 東峰共同出荷場

     現地問い合わせ先 0479(78)0039山崎

 

3・21三里塚

住民の頭上40m飛行許すな!東峰現地行動

暫定滑走路開港阻止へ


 「住民の頭上四〇M飛行を許すな!四月十八日暫定滑走路供用阻止」3・21東峰現地行動が、約二〇〇名の結集の下、東峰出荷場を中心に三里塚現地で闘い抜かれた。集会は、午後一時半から出荷場で連絡会の高橋さんの司会で開始された。
 冒頭挨拶に立った三里塚芝山連合空港反対同盟世話人の石井武さんが、「病気で薬を飲んでいるので副作用でふらふらしているが、気力・脳の知力は元気で大丈夫です。正月の旗開きの時も申しましたが、三十五年も闘い抜いてきたわけです。四月十八日に向けて、飛行を止める覚悟で闘わなければならない。政府・公団は、シンポで謝罪し、強制執行はしないし白紙撤回しますと約束したことを守らないで、機動隊を常駐させ、農民追い出しを謀っている。成田空港は欠陥空港じゃないですか。どう闘うか。最後の最後まで闘い抜こう。」と、力強く決意表明した。
 つづいて、らっきょう工場をやっている三里塚物産の平野靖識さんから、「三里塚農民こそ日本の民主主義の功労者だ。我々は最後まで仕事をつづけて闘い抜く」と述べた。
 つづいて現地支援の山崎さんより、行動提起を受けて、ただちにデモンストレーションに移り、この日はとくに組合の開拓道路を中心に、東峰界隈を力強く席巻した。
 再び東峰へ戻り、広場に於いて石井紀子さん達からの“とり汁”をご馳走になり、その後出荷場に移り、交流「総括」集会を開催した。
 最初に石井紀子さんから、「春は風が強いです。作物を何回も植え直したりしています。しかし、風が吹こうが、公団が攻撃してこようが、私達は仕事をつづけて行くだけです。」と力強く発言した。次に、東峰住民の岩村さんが、「東峰−三里塚の風景が変わった。四・十八を節目に闘いはつづく。がんばりましょう。」と決意を述べた。
 つづいて各参加団体の発言に移り、関西から釜日労の藤井さんが、東峰団結小屋関西維持会の渡辺さんが、各々、「昨年十一月『反空港連絡会』が開催され、全国の闘う共闘がつくられつつある。四月十八日は断固闘おう」と表明した。さらに「声明運動」、アタックジャパン、たんぼクラブ、じゃがいも運動、アジア連帯講座、駿台文学会等から決意表明を受けて終了し、後、三々五々、東峰神社への無届けデモを行ない3・21行動を締めくくった。
 反対同盟は、正月の旗開きでも、各氏が闘いの決意を述べていたが、三月二十一日に「四・一八暫定滑走路供用開始を断じて許すな!東峰現地に結集し共に闘おう!」というアピールを全国に提起している。
 空港公団は、昨年四月から東峰地区の農道・生活道路封鎖、小見川県道付け替えの強行、六月十六日の東峰神社の立木抜き打ち伐採、十月十五日からのYS11のテスト飛行の強行など、住民追い出し攻撃を繰り返してきた。そして、二月二十一日国土交通省は、四月十八日に三里塚暫定滑走路供用というノータム(航空情報)を世界の航空関係機関に通知した。
 なお、前日の四月十七日に、成田市観光協会と成田空港早期完成促進協議会などの地元利権集団が、供用開始セレモニー後、公団の裏カネでチャーターした便を九州旅行に使おうなどという話である。政府・公団の先兵となって策動している地元利権屋達を絶対許してはならない。徹底的に糾弾していかねばならない。
 「一番機が飛んだら出て行くだろうとという魂胆が丸見えで、ますます負けられない気持ちになる」(石井さん)という決意に応えて、我々は四・十七、十八に向けて闘い抜かねばならない。   (東京Y通信員)